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マネージドKubernetesサービス、利用拡大の背景は(中)

2021/05/12

Scott Carey InfoWorld

マネージドKubernetesサービスを利用する理由

 Flexeraの調査結果によると、Kubernetesに関して直面している課題としては、社内のスキル不足、セキュリティの確保、コンテナ環境の実際の管理を挙げる声が多かった。

 この調査結果からもう1つ分かるのは、従業員が1000人未満でクラウドネイティブのスキルや人材の確保が難しい企業ほど、マネージドKubernetesサービスの利用が広がっていることだ。コンテナの運用方法としては、AWSのマネージドサービスが52%と最も多く、Kubernetesの自社運用は37%、Azureのマネージドサービスは35%、GKEのマネージドサービスは23%だった。

 CNCFのDvoretskyi氏は、マネージドKubernetesサービスの導入を後押ししている主な要因として、管理のオーバーヘッドや、時間とリソースの消費を挙げる。「マネージドサービスで用が足りるとなれば、車輪の再発明を避けるのは当然の判断だ」

 旅行業界向けのITソリューションを手がけるスペインAmadeusも、マネージドKubernetesサービスでシンプルな管理を実現している。同社は2017年以降、基盤のインフラとして、Kubernetesへの移行を着実に進めてきた。

 Amadeusで技術プラットフォームとエンジニアリング担当のシニアバイスプレジデントを務めるSylvain Roy氏は言う。「負担は当然減る。Kubernetesの稼働に必要な人員をすべて自前で確保するのは簡単ではない。それを任せられるのは大きい」。現在同社は、ワークロード全体の約4分の1がKubernetesクラスタとなっている。Red Hat OpenShiftのプラットフォームを主に利用し、オンプレミス、プライベートクラウド、パブリッククラウドのいずれかで稼働している。

 それぞれのワークロードをマネージドKubernetesで動かすかどうかの判断基準についてRoy氏は、「最大の要因はTCO(総所有コスト)だ。稼働にかかる費用と人数が、自社運用と比べてどの程度違うかが肝心だ」と言う。

 同社自身は、現時点でマネージドサービスに移行したワークロードはないが、Microsoftとの新たな契約を機に、AKSなどのマネージドサービスを適切な判断のもとで利用するテストを進めている。

 今のところ、中心的なアプリケーションはテストの対象に入っていないが、「事業の根幹ではないツールとアプリや、ニッチなユースケースに関しては、AKSの類いを利用するのは理にかなっている」とRoy氏は言う。

翻訳:内山卓則=ニューズフロント

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