TOPHardware > 職場勤務の再開を支えるIoT技術、3社の事例(中)

Hardware

職場勤務の再開を支えるIoT技術、3社の事例(中)

2021/06/09

Bob Violino Network World

 データベースの設置場所については、セキュリティ上の理由からMyers氏は説明を控えたが、Cisco Merakiのシステムで使えるAPIを利用して、必要な情報をAPから直接取得しているとのこと。ITチームは、感染が疑われる人と10分以上にわたって同じ場所にいた人を特定するための手段を、Microsoft Power BIのクエリで開発した。

 セキュリティを守るために、データは暗号化した状態で14日間のみ保存し、その期間を過ぎたらすべて破棄する。データにアクセスできるのはIT部門の上位職の担当者のみで、接触追跡の用途でのアクセスしかできない。カードホルダーのビーコンが送出しているのはMACアドレスで、個人情報は含まれていない。「MACアドレスのみから個人を特定することは、誰一人としてできない」とMyers氏は説明する。

 このシステムを導入した結果、学内で誰と誰が接触していたかを人手で追跡する時間と手間が不要になり、簡単かつ迅速な接触追跡が可能になった。「キャンパスに来た人が感染していた場合でも、その近くにいた人を特定し、影響を最小限に抑えて、二次感染を食い止められる」

 このソリューションは、キャンパス内にいる人数をリアルタイムで把握できることから、州や自治体が定める制限にも従いやすい。「いつでも使用率が分かる。システムにログインすれば、現時点で2つのキャンパスにいる正確な人数をはじき出せる」。大学としては、現在の制限に従っていることを示す「電子証拠」が得られると同氏は話す。

 Ambow Education USAのITチームは、このシステムを導入するための作業を昨年夏に進めた。「進行中のパンデミックという動く標的を相手にしているだけに、他のプロジェクトにはない課題があった。その課題を解決するために、膨大な時間、テスト、ノウハウ、チームワークが必要だった」とMyers氏は振り返る。

翻訳:内山卓則=ニューズフロント

↑ページ先頭へ