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クラウドベースのCI/CDプラットフォーム、選択のポイントは(下)

2021/07/02

Martin Heller InfoWorld

クラウドのアセットの「近さ」

 クラウドアプリケーション全般で言えるように、クラウド型のCI/CDプラットフォームの構成を最適化するうえでは、すべてのアセットが互いに「近く」にある方がよい。ここで言う「近く」とは、地理的な距離の近さのことでもあるし、ネットワーク上での近さのことでもある。

 例えば、オーストラリアに置いているデータベースに、北米のアプリケーションからアクセスするとしたら、データの読み書きのたびに大きなタイムラグが生じる。もっと局所的に見ても、アプリケーションとデータベースのアベイラビリティゾーン(AZ)が同じなら、レイテンシーはごくわずかにとどまるはずだが、同じリージョンの別ゾーンならレイテンシーは大きくなり、リージョン自体が別ならさらに大きくなる。

 クラウド事業者の違いも同様だ。同じバージニア州のリージョンでも、データベースがGoogle Cloud Platform、アプリケーションはMicrosoft Azureとなると、同じ事業者の同じAZで稼働した場合よりレイテンシーは大きくなる。これと同じことは、基本的にデータベースの一種と言えるリポジトリや、CI/CDソフトウエア、開発するアプリケーション、開発者、テスターなどに関しても当てはまる。すべてが「近所」にある方が効率がよい。ただしCI/CDの場合、例えばリアルタイムのインタラクティブなゲームに比べれば、遅延の影響はそこまで明白ではない。

 開発者としては、マスターリポジトリにコードを確実にコミットできて、待ち時間が極端に長くなければ、通常は特に不満を感じない。同様に、アプリケーションのユーザーやテスターも、1秒未満でレスポンスが得られるくらい「近所」であれば、やはり不満はない。CI/CDソフトウエアに関しては、デプロイ先への接続の信頼性が重要だ。タイムアウトやパケットロスさえ生じなければ、多少の遅延は許容できる。

概念実証の重要性

 正式導入後のCI/CDプラットフォームは、インフラの中で重要な一翼を担うことになる。その点を念頭に置いて、情報収集や検討を進める必要がある。

 CI/CDパイプラインの導入に乗り出す前に、概念実証を入念に行うことが重要だ。まずCIの部分を試してから、CDの段階に入ること。テストスイートやロールバックの機能をきちんと試したうえで、CI/CDパイプラインを本番環境のインスタンスに取り入れる。また、自動化が万全であることがきちんと確認できるまでは、人間の関与も欠かせない。

(了)

翻訳:内山卓則=ニューズフロント
記事原文(英語)はこちら

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