TOPマネジメント > LGBTQ+の従業員のための環境作り、ITリーダーが果たせる...

マネジメント

LGBTQ+の従業員のための環境作り、ITリーダーが果たせる役割は(後)

2021/07/15

Peter Sayer CIO

 ITリーダーは、人事部門と協力して、その国や地域での仕事や生活について、従業員に実際的な助言をタイミングよく与える必要がある。法令に関してだけでなく、LGBTQ+のダイバーシティとインクルージョンという面で、その国や地域の企業にどのような文化があるかも助言の対象となる。

 また、その仕事の機会を見送ると本人が決めたとしても、今後のキャリアや出張の機会が損なわれるわけではないことを説明し、安心させる必要がある。

 「これは人事ではなく最高情報責任者(CIO)の仕事だ。IT部門にとってのダイバーシティとインクルージョンの重要性を踏まえて、姿勢と文化をトップの立場から確立することになる」

テクノロジーによる支援

 ITリーダーとしては、オープンな文化を育むことや、LGBTQ+の従業員がどこでも安心して働けるようにすることに加えて、技術的手段による支援も可能だとVey氏は言う。例えば、人事や顧客のデータベースにジェンダーの項目を加えるといった方法が考えられる。あるいは、例えば手当の対象者の判別といった法的要件がある部分を除いて、基本的にはジェンダーを一切区別しないようにする手も考えられる。

 また、人々をつなぐという面でもIT部門は力になれる。「優れたコラボレーションツールが数多くある。こうしたツールを生かして、障壁を打ち破り、人々のネットワーク作りを実現できる」とVey氏は言う。

 ビデオ会議システムなどのコラボレーションツールは、LGBTQ+の従業員にとってリスクが伴う。例えば、在宅勤務への移行に伴って、職場でのアイデンティティと自宅でのアイデンティティを分けることが難しくなった。

 Vey氏は言う。「職場ではカミングアウトしているが、両親や家族にはしていないことを、とても不安に思っている人もいる。例えば、何らかのイベントへの参加中に、画面にレインボーが表示され、本人の意に反して事実が明かされるという状況が起こり得る」

 逆のパターンも考えられる。「私の知り合いの男性は、職場ではカミングアウトしていなかったが、在宅勤務のビデオ会議中に、ボーイフレンドがコーヒーを持ってきた。こうして、最終的にカミングアウトを決めた」

(了)

翻訳:内山卓則=ニューズフロント
記事原文(英語)はこちら

↑ページ先頭へ