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あらためてPaaSのメリットや現状、進化を考える(下)
2021/07/30
PaaS(Platform as a Service)は、クラウド事業者などが提供するサービスの種類の1つ。アプリケーションの開発、稼働、管理のためのプラットフォームをサービスとして利用する一方で、基盤となるインフラの構築や管理はサービス事業者に任せられる。
(前回から続く)
PaaSの例

PaaSの代表的な提供元には、AWS、Google Cloud、Microsoft Azureのほか、米Red Hat、米Salesforce.com傘下のHerokuがある。
AWS、Microsoft Azure、Google Cloudという3大クラウドは、各種サービスを導入しやすくするための大規模な投資を10年ほど続けてきた。自社のクラウドの構成要素を組み合わせ、特定の流儀にのっとって簡単に利用できるPaaSを提供している。
現時点で各社が提供しているPaaSの主な例を見ていく。
AWS Elastic BeanstalkPaaSの最初の選択肢の1つ。基盤のアーキテクチャについて細かく理解する必要がなく、クラウドアプリケーションのデプロイや管理を素早く簡単に行える。キャパシティのプロビジョニング、負荷分散、スケーリング、アプリケーションの稼働状況のモニタリングなど、細かな部分はAWS側が自動で処理してくれる。
Cloud FoundryCloud Foundry Foundation(CFF)が管轄するオープンソースのPaaS。もともとは米VMwareが開発したもので、米Pivotal Software(EMC、VMware、General Electricの合弁)への移管をへて、2015年にCFFの管轄となった。アプリケーションの構築と稼働はコンテナベースで行う設計となっており、Kubernetesでオーケストレーションが行われる。
Google App EngineGoogleが管理するデータセンターでWebアプリケーションの開発と稼働を行うことができるPaaS。複数のサーバーにわたるアプリケーションのサンドボックス化や稼働、スケーリングが自動で行われる。