TOPNetwork > 特定業種向けのAI技術を手がけるスタートアップ5選(前)

Network

特定業種向けのAI技術を手がけるスタートアップ5選(前)

2021/08/03

Ian Pointer InfoWorld

 同社は、米FordやドイツVolkswagenなどの自動車大手からも出資を受け、研究開発の範囲を拡大している。今年5月に発表したレーザーレーダー「Argo LiDAR」では、最大400m先にある物体の検知、夜間や暗い場所への対応、他のLiDARで課題となり得るトンネル通過時への対応などを実現している(我々人間も苦手とする環境だ)。

 Argo AIは、自社の現在のテクノロジーについて虚勢を張るのではなく、安全な運転支援を実現する技術の開発に地道に取り組んでいるようだ。現在は、米国の6都市でテストを実施中で、年内には欧州でもテスト開始を予定している。

Ceres Imaging

 米Ceres Imagingは、農作物の生産を支援するための画像技術を手がけている。自動運転に比べるとインパクトに欠ける印象かもしれないが、自動運転車で買い物に行けるようになる日よりも、こうした技術で食料品の価格が手ごろになる日の方が、ずっと早く訪れるのかもしれない。

 同社は、旧来の技術と最先端の技術を巧みに組み合わせている。衛星やドローンの画像はあえて使わずに、固定翼の飛行機に搭載した高解像度カメラで農地を撮影し、その画像をモデルで処理することで、生産者に役立つ重要な情報を導き出す。例えば灌漑の問題であれば、作物への影響が表面化する2~3週間前の段階で問題を察知し、水の与えすぎや不足を解消できる。それによって生産量がどの程度変わるかを割り出すことも可能だ。

 また、多くの労働力を要する単純作業の負担も軽減できる。例えば果樹などの状況の把握であれば、航空写真を基にして、種類ごとの樹木の本数を簡単に割り出せるほか、木がない場所やダメージを受けている場所をピンポイントで特定したり、苗木の発注をサポートしたりする機能もある。AIの手法が進展をもたらしている分野は、ニューラルネットワークという言葉からすぐには思い浮かばないようなジャンルにも及んでいる。

翻訳:内山卓則=ニューズフロント

↑ページ先頭へ