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コミュニケーションから感情を読み取るセンチメント分析とは(下)

2021/10/08

Maria Korolov CIO

 例えば、新製品の発売後にネガティブな反応が増えた場合、何か問題が生じつつある兆候かもしれない。会社としては、状況を詳しく掘り下げ、どの機能が問題を起こしているのかを把握したり、対応にあたるエージェントの数を増やしたりといった策が考えられる。

 現在のカスタマーサポートではビデオ通話も取り入れられつつあり、動画のトレーニングデータも出てきている。

 また、顧客体験のセンチメント分析と同様の技術を、従業員体験に適用するケースもある。例えば、コンサルティング大手の米Genpactでは、10万人の従業員の支援のために、センチメント分析を取り入れている。

 同社でアナリティクス担当のグローバル責任者を務めるAmaresh Tripathy氏は言う。「当社はAIツールを利用し、対話型チャットボットを取り入れている。従業員が問題を抱えていないか、支援を必要としていないかを確認するうえで、人事担当者が一人ひとりに接触するのではなく、チャットボットを活用できる。チャットボットと対話するかどうかは各自が決められる」

 企業にとっては、従業員が苦労している部分や支えを求めている部分を把握しやすくなる。「どのような面で力になれるか、我々は常に探っている。関与を図り、対話を行う。本人たちにプラスになる形で支援する方法が分かり、非常に有益だ」

 センチメント分析はブランドマネジメントにも活用できる。顧客基盤の各セグメントが自社の製品についてどう思っているかを把握したり、顧客に刺さるマーケティングメッセージを打ち出したりするうえで、センチメント分析は役立つ。

 米調査会社Constellation Researchのバイスプレジデントで主席アナリストのAndy Thurai氏は次のように話す。「パブリックリレーションズでは特に有益だ。誰かがネガティブな発言をした時には、早く把握するに越したことはなく、危機管理に対応できるようにしておきたい。また、CMを流しているとしたら、その評判も認識できる」

 昔の手法なら、アンケートを送り、数日や数週間といった単位の期間をかけて、データの回収と分析を行っていた。Thurai氏は言う。「今は、Twitterなどの場で、皆が忌憚のない意見を発信している様子だ」

(了)

翻訳:内山卓則=ニューズフロント
記事原文(英語)はこちら

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