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ATSの履歴書チェック、攻略のコツは(後)

2021/11/18

Terena Bell and Sarah K. White CIO

 ATS(Applicant Tracking System:採用管理システム)とは、企業の採用活動の管理や自動化を支援するためのソフトウエアで、求人情報の一元管理、レジュメ(履歴書・職務経歴書)のチェック、有望な候補者の選別といった機能を持つ。レジュメのチェックでは、人工知能(AI)や自然言語処理などを用いて、職務要件との適合度を自動で判別し、スコアや順位を付ける。ATSの自動チェックをクリアした応募者は、採用プロセスの次のステップとして、人間の採用担当者による選考へと進むことになる。

前回から続く)

ATSの評価の正確性は

Credit: Getty Images
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 会社側は、ATSを導入することで、レジュメを選別するプロセスを効率化できる。しかし、ATSは必ずしも万能ではない。ハーバードビジネススクールの調査によると、ジョブディスクリプションで定められた条件に完全には合致しなかったとの理由で、適任の候補者をATSが選考プロセスから除外したことがあると考えている企業の割合は、高度な技能を持つ人材に関しては88%、中程度の技能の人材に関しては94%に上る。

 ジョブディスクリプションの要件の更新や修正に関しても問題が起こり得る。ジョブディスクリプションはあまりに理想主義的で崇高な内容になっていることが多い。必要なスキルや経験として大量の項目が並んでいて、それらを完全に満たす候補者は数が限られる。また調査結果によると、72%の企業は、新たな求人を行う時に既存のジョブディスクリプションの更新や修正をほとんどしないと回答している。

 ジョブディスクリプションが次第に肥大化し、余分な項目や現状に合わない項目がスキルや要件として定められたままになると、適任のはずの候補者も、対象から除外されてしまう。経験は十分でも、ジョブディスクリプションに挙がっているスキルと合致しない点があれば、ATSにスルーされる。会社側の要件設定が万全でなかったがために、適任の候補者が見過ごされるというのは、双方にとってマイナスだ。

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