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コロナ禍でのワークライフバランス、CIOたちの試行錯誤(前)

2021/11/22

Doug Drinkwater CIO

 仕事と生活の調和を図るワークライフバランスの考え方は、働き手にも会社にも等しく恩恵をもたらす。ワークライフバランスを整えることは、健康増進、生産性向上、離職防止といった面でプラスに働き、燃え尽きの予防になる。しかし現在は、プライベートと仕事とのバランスをうまく取ることが、ますます難しくなっているように感じられる。

Credit: Thinkstock
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 新型コロナウイルスが経済と社会に変化をもたらしたことで、企業の最高情報責任者(CIO)は幹部としてこれまで以上の機会と責任を手にすることになった。ITプロジェクトの実行部隊は、複数年にわたるデジタルトランスフォーメーションのペースを上げるよう迫られている。ITチームに対するビジネス部門の期待が高まっているこの状況は、CIO自身のワークライフバランスという意味では、諸刃の剣とも言える。

コロナ禍でのCIOのワークライフバランス

 米NetHealthのCIO、Jason James氏は、パンデミックの初めの頃は仕事に没頭していた。「今にして思えば、自分の意のままに取り組める数少ない対象の1つだったからだ」と、同氏は話す。だが、仕事がはけ口というこの状況は、長くは続かなかったという。

 「昼食の間も、夜も、週末も仕事をして、かなりの睡眠不足だった。家族をおろそかにしていた。CIOとしては成果を上げていたのかもしれないが、父親や夫としては失格だった」

 James氏は、仕事のバランスを整えるための計画を立て、メールやテキストメッセージをいつチェックするかを決め、ランチの時間を確保した。それでも切り替えは難しく、家族との時間を削って仕事にあてることはよくあったという。

 一方、英カムデン・ロンドン特別区の最高デジタル情報責任者(CDIO)であるTariq Khan氏にとって、コロナ禍のワークライフバランスは様相が大きく異なっていた。昨年CIOの職務を初めて担ったKhan氏は、全国規模のロックダウンの中、自宅学習の子供たちの面倒を見ながら、仕事を並行して進め、新たな仲間たちとリモートで顔合わせしたり、限られたリソースで行政サービスを回したりした。

 同氏はこう振り返る。「もっとうまいやり方があったと思う。慣れるのに時間がかかったうえ、パンデミック下の自治体の行政サービスには事後発生的なニーズが数多くあり、仕事が増えた」

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