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広がりつつあるインナーソースの文化、3社の事例(中)
2021/12/01
インナーソース(inner source)とは、企業内でのプロプライエタリソフトウエアの開発にオープンソースの手法を取り入れることを表す。エンジニアリングの方法論の1つとしてTim O'Reilly氏が考案した言葉である。企業の垣根を越えてコントリビューションを行うオープン化ではなく、1つの企業の中にある複数のチームの間でのオープン化を目指す。
(前回から続く)
BBC:コードの再利用で機能のデリバリーをスピードアップ

英公共放送BBCは、この4年ほどの間に、インナーソースの文化を有機的にはぐくんできた。この結果、社内のチーム間の結束の強化、部署同士のコラボレーションの向上、ソフトウエア開発サイクルの効率化につながった。
大きな人気を集めている「BBC iPlayer」アプリや「BBC Sounds」アプリを担当しているTVアプリケーションチームは、オープンソースに以前から精通していた。「TV Application Layer(TAL)」を2012年にオープンソース化した経験があるからだ。しかし、BBC内の他のチームにとっては、オープンソースの手法はそこまで当たり前ではなかった。