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広がりつつあるインナーソースの文化、3社の事例(下)

2021/12/03

Scott Carey InfoWorld

 インナーソース(inner source)とは、企業内でのプロプライエタリソフトウエアの開発にオープンソースの手法を取り入れることを表す。エンジニアリングの方法論の1つとしてTim O'Reilly氏が考案した言葉である。企業の垣根を越えてコントリビューションを行うオープン化ではなく、1つの企業の中にある複数のチームの間でのオープン化を目指す。

前回から続く)

ASOS:プルリクエストに驚きの要素は無用

Credit: Metamorworks / Getty Images
Credit: Metamorworks / Getty Images

 ファッション通販サイトを手がける英ASOSは、70程度のエンジニアリングチームの間でインナーソースを4年前に確立した時、レガシーがほとんどないという強みがあった。アーキテクチャーとエンジニアリングの担当ディレクターを務めるDave Green氏はこう話す。「DevOpsやアジャイルを実践するチームで、それぞれに担当のアプリケーションがあり、自律性の度合いも高かった。そこで、チーム間のデリバリーをスピードアップするチャンスがあると考えた」

 ASOSは、チーム間でのインナーソースの考え方を加速することで、組織のサイロ化をなくし、コードの再利用を促し、コードへの注目を増やして品質を高めた。「壁をなくし、皆が互いの姿をよく見えるようにしたいと考えている。透明性と優れたコミュニケーションを通じて、ASOSの中にコミュニティを構築できる」と、ASOSのプリンシパルエンジニア、Tony Gorman氏は言う。

 「狙いは、コードの質を高め、実現する機能を増やすことと、コードのオーナーの存在を尊重することだ。コードに関しては、一人ひとりが何らかの点で貴重な存在である。そこで、取り組みの明確さと透明性が鍵となる」

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