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Wi-Fi 6のマルチユーザーMIMO、10のポイント(前)

2021/11/30

Eric Geier Network World

 MU-MIMO(マルチユーザーMIMO)は、Wi-Fiで使われている通信技術の1つ。複数のデバイスに向けて、複数のデータストリームを使った通信を同時に行う機能を実現する。例えば、1台のアクセスポイント(無線ルーターなど)から、4台のクライアント(スマホ、タブレット、ノートパソコンなど)に向けて、データを同時に送信できる。ネットワークのスループットを大幅に向上することが可能で、高密度なネットワーク環境で効果がある。

Credit: Thinkstock
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 MIMO(Multiple Input Multiple Output)技術は、今から10年以上前に802.11nで最初に取り入れられた。当初のMIMOは、現在ではSU-MIMO(シングルユーザーMIMO)と呼ばれている。

 MIMOから発展したMU-MIMOは、Wi-Fi 5(802.11ac)のオプション機能として登場し、Wi-Fi 6(802.11ax)で進化を遂げた。今回の記事では、Wi-Fi 6のMU-MIMOについて、主なポイントを10個取り上げる。

1. Wi-Fi 6のMU-MIMOは上り通信にも対応

 Wi-Fi 6のMU-MIMOは、上り通信(アップリンク)への対応という点で、Wi-Fi 5と違いがある。Wi-Fi 5のMU-MIMOは、下り通信(ダウンリンク)にのみ対応している。つまり、1台のAP(アクセスポイント)から複数のクライアントに向けて、同時にデータを送信することはできるが、クライアントからAPへの通信は、1台ずつ順番に行う形となる。ただし、個々の通信の中では、SU-MIMOを使って複数のストリームで送信を行える。

 一方、Wi-Fi 6のMU-MIMOでは、下りと上りの両方で、複数のクライアントとの通信を同時に行える。つまり、1台のAPから複数のクライアントに同時にデータを送ったり、複数のクライアントが同時にデータを返したりできる。これには、ACKの送受信も含まれる。ACKの送受信の改良は、ささいな進化のようにも思えるが、通信の高速化に大きく寄与する。

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