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Wi-Fi 6のマルチユーザーMIMO、10のポイント(後)

2021/12/02

Eric Geier Network World

 MU-MIMO(マルチユーザーMIMO)は、Wi-Fiで使われている通信技術の1つ。複数のデバイスに向けて、複数のデータストリームを使った通信を同時に行う機能を実現する。例えば、1台のアクセスポイント(無線ルーターなど)から、4台のクライアント(スマホ、タブレット、ノートパソコンなど)に向けて、データを同時に送信できる。ネットワークのスループットを大幅に向上することが可能で、高密度なネットワーク環境で効果がある。

前回から続く)

6. 上りのMU-MIMOにはクライアントに複数のアンテナが必要

Credit: IDG
Credit: IDG

 Wi-Fi 5と同じく、ダウンリンクのMU-MIMOに関しては、APから下りのストリームを受信するクライアントに複数のアンテナは必要ない。アンテナが1本の場合でも、APからMU-MIMOの1ストリームを受信できる。一方、アップリンクのMU-MIMOに関しては、たとえ1ストリームの接続でも、クライアントに2本以上のアンテナがないと、APにMU-MIMOでの送信を行えない。

 通常は、アンテナ1本につき1ストリームとなるため、アンテナの数が増えるほど、同時に扱えるストリームが増え、そのデバイスのWi-Fiのパフォーマンス向上につながる。一方で、1台のデバイスに複数のアンテナを搭載するには、その分の電力やスペースが必要で、コストも増える。Wi-Fi 6のクライアントの性能を限界まで引き出すには、8本のアンテナが必要となる。

7. 古いデバイスにも有益

 802.11nやWi-Fi 5などの規格にしか準拠していないクライアントを、Wi-Fi 6対応のAPに接続しても、通信の範囲や性能は直接的には変わらない。しかし、間接的なメリットはある。Wi-Fiでは、APに接続している各デバイスの通信時間が重要な意味を持つ。つまり、1台のデバイスとの通信が短時間で済めば、他のデバイスとの通信にあてられる時間がその分増える。したがって、MU-MIMOやOFDMAに対応したデバイスとの通信が高速化されれば、こうした規格に対応していない古いデバイスにも恩恵が及ぶ。

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