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コロナで広がったハイブリッドワーク、働き方の男女差への影響は(後)

2022/03/31

Charlotte Trueman Computerworld

 今回の記事では、テクノロジー業界での女性の働き方について考えてみたい。柔軟な勤務体制やハイブリッドワークなど、仕事の場所と形態に関しては、現在は新たな展望が広がっている。しかし、この業界で働く女性にとって、働きやすさが以前より向上したとは必ずしも言い切れない。女性の前に立ちはだかる障壁のいくつかは、むしろ大きくなっていることが、各種の調査結果から見て取れる。

前回から続く)

ハイブリッドワークは女性に恩恵をもたらすか

Credit: Microsoft
Credit: Microsoft

 以前は、女性が労働市場に加わるうえで特に大きな障壁の1つだったのが、家事などの労働と週5日のオフィス勤務との両立だった。しかし、ハイブリッドワークやリモートワークのモデルが出てきたことで、そのバランスに変化が生まれた。物理的に出社できないという理由でこれまで仕事に就くのが難しかった人たちにも、就業の機会が広がった。

 調査結果によると、大半の人は、今後もある程度の在宅勤務を望んでいる。中には、転職を選んだり給料カットを受け入れたりしてでも、在宅勤務を続けたいと考えている人もいる。

 英City&Guildsが英国の働く世代を対象に実施した調査によると、新しい仕事を探す時に柔軟性を重視すると答えた割合は、女性で53%、男性で38%だった。また、ワークライフバランスを重視するとの回答は、女性が65%、男性が57%だった。

 企業にとって、柔軟な働き方を認めることは、人材確保の幅を広げることにつながる。しかし、明確な一線を定めておかないと、女性従業員に悪影響をもたらす可能性がある。柔軟な働き方というよりも、いつ何時でも仕事という働き方になりかねない。McKinseyが2021年9月に発表した「Women in the Workplace 2021」でも、休日なしで仕事に24時間対応することが必要なように感じている人が3分の1を超えていたほか、出世のためには長時間働くことが必要と考えている人も半数近くいた。

 この問題の影響を特に大きく受けるのはワーキングマザーだ。フルタイムで仕事をした後で、自宅で何時間も子供の世話や家事を担う、いわゆる「ダブルシフト」をこなしている人たちである。

 McKinseyによると、パンデミック下での燃え尽きは、男性より女性の間で加速していた。昨年、女性の3人に1人が、離職を考えたり、キャリアのシフトダウンを考えたりしたという。

 IDCのLoomis氏は、女性の燃え尽きを防ぐために会社ができることはいくつかあると話す。例えば、個別の勤務スケジュールではなく仕事の成果に焦点を当てることや、ライフハック、リソース、ガイダンスなどを共有して女性の相互支援を促すことなどだ。さらに、非同期やリアルタイムでのモバイルワークを支援するコラボレーションツールを提供することや、外出先で仕事に対応できる手段を提供することも策となる。そうすれば、例えば病院の待合室で作業をこなしたり、通常のリモートワークとは別の場所で仕事を進めたりできる。

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