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SD-WANの導入、5つの落とし穴(下)
2022/04/08
SD-WAN(Software Defined Wide Area Network)は、現代のITインフラで重要な要素の1つになっている。一元的な管理のもとで、トラフィックを柔軟に扱うことができ、アプリケーションのパフォーマンスの改善、ユーザーエクスペリエンスの向上、コストの削減といった効果が見込まれる。
(前回から続く)
4. 可視化や分析の不足

可視化と分析は、SD-WAN環境にとって極めて重要だとButler氏は指摘する。「WAN回線の品質や状態、SD-WANのパフォーマンス、ユーザーとアプリケーションのトラフィックを把握して、保証やキャパシティプランニングに利用するのが、SD-WANの可視化と分析の主なユースケースだ」
自動化、セキュリティー、保証の機能を強化するうえで、可視化と分析は不可欠だ。「SD-WANプラットフォームの多くは、可視化や分析のプラットフォームと連携しているが、ユーザー企業がサードパーティのツールと連携して、さらに高度な可視化や分析を行うこともできる」
可視化はセキュリティーの面で特に重要だ。Markets and Marketsのレポートは次のように述べている。「サイバー攻撃者は、ネットワークに対する巧妙な攻撃手法を見つけ出そうとしている。機密性が高いデータトラフィックを扱っている企業は、ネットワークのセキュリティーについて当然心配している。機密性が極めて高いデータトラフィックを扱う企業の場合、SD-WANアプライアンスの標準のセキュリティー機能では十分ではない可能性も考えられる」
SD-WANのセキュリティーには複数の選択肢があるが、具体的にどのような構成にすれば最善のセキュリティーを確保できるのか、困惑している企業もあるとレポートは指摘している。