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Python用の機械学習フレームワーク「PyTorch」とは?(後)
2022/06/02
本稿では、PyTorchの概略や、PyTorch 1.10の新機能、公式チュートリアルなどを取り上げる。
(前回から続く)
PyTorchへの入門方法

新バージョンのリリースノートを理解するには、PyTorchの基礎知識や基本的な使い方を理解している必要がある。入門にはPyTorchの公式チュートリアルが役に立つ。
公式チュートリアルには、他のディープラーニングフレームワークの知識や経験がある人向けの手順と、初心者向けの手順がある。初心者向けの手順では、テンソルやデータセット、自動微分など、重要な概念について順に学んでいく。こちらを選ぶ方は、画面上の「Run in Microsoft Learn」というオプションを選択し、実際に手を動かしながら学ぶことをお勧めする。
ディープラーニングの経験がある場合は、「Quickstart」というセクションのノートブックを進めていくとよいだろう。「Run in Microsoft Learn」「Run in Google Colab」を選択してもよいし、ローカルで実行してもよい。
PyTorchの主なプロジェクト
公式チュートリアルのページを見ると分かるように、PyTorchには多種多様なレシピやチュートリアルがあり、モデルやその使用例もノートブックの形で多数公開されている。また、PyTorchのエコシステムにはさまざまなライブラリーやツールがある。筆者が特に興味深く感じたのは「Captum」「PyTorch Geometric(PyG)」「skorch」の3つだ。
Captum
CaptumはPyTorch用のモデル解釈ライブラリー。プロジェクトのGitHubリポジトリの説明によると、captumという単語はラテン語で「理解」を意味する。勾配および摂動ベースのさまざまなアルゴリズムを使用して、PyTorchモデルの解釈と理解をサポートし、torchvisionやtorchtextなど、特定領域向けのライブラリーで構築したモデルとの素早い連携に対応する。