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若手従業員の離職意向、企業側が取るべき策は(上)

2022/07/04

Lucas Mearian Computerworld

 企業の従業員を対象とした意識調査の結果が、英PricewaterhouseCoopers(PwC)や米Gartner、米Paychexから相次いで発表された。今後1年以内に転職する意向がある人が5人に1人との数字も出ている。労働市場がひっ迫する中、企業各社は従業員の満足度を高めようと躍起になっている。

Credit: Clearbit
Credit: Clearbit

 従業員の離職を防ぐために企業が何をすればよいかは、今回の各社の調査結果からヒントが見えてくる。従業員側の要望を本人たちに聞いてみるという基本的な策が功を奏する場合もあれば、在宅勤務手当の導入や、昇給、スキルアップの支援、やりがいのある仕事の実現などが結果につながる場合もある。

 PwCで組織・人事戦略ジョイントグローバルリーダーを務めるBhushan Sethi氏は次のように話す。「この大退職時代に企業側が得た教訓があるとすれば、従業員の存在を当たり前と思ってはいけないということだ。しかし、まさにその罠にはまりそうな企業は多い。例えば、転職のリスクが高い優秀な従業員への目配りをおろそかにしていたり、仕事にやりがいや満足感を求めている従業員への支援が足りなかったりといった状況だ」

 「現在の状況をチャンスと思っている従業員、つまり人にない技能や専門的なスキルを持つ従業員は、転職に打って出る姿勢にある」(Sethi氏)

 PwCとGartnerのどちらの調査結果を見ても、転職を考えている割合は若手ほど高い。Gartnerの調査結果によると、同じ会社にとどまる意向を示したITワーカーの割合は、50歳以上では48.1%だったのに対し、30歳未満では19.9%だった。

 また職種別で見ると、同じ会社にとどまる意向を示したITワーカーは他の職種の従業員に比べ10.2%少なく、全職種で最も低かったという。

 若手のITワーカーの転職傾向は大きな意味を持つ。世界経済フォーラムによると、2025年にはテクノロジーワーカーの半数以上はいわゆるZ世代とミレニアル世代になる。Z世代はおおむね1997~2012年生まれの世代、つまり現時点で10~25歳程度の人を表す。ミレニアル世代は26~41歳で、現在は労働者全体の約37%を占める。

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