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ローコード開発、現在の企業には不可欠な存在に(中)

2022/08/03

Lucas Mearian Computerworld

 ソフトウエア開発者をはじめとするIT人材が不足する中、デジタルトランスフォーメーションの取り組みを進める企業各社は、開発を専門としない従業員によるビジネスアプリケーションの内製に力を入れつつある。いわゆる市民開発者(シチズンデベロッパー)による開発だ。

前回から続く)

Credit: Thinkstock
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 ミレニアル世代をはじめ、現在の労働力で大半を占める若手世代の従業員は、上の世代の従業員に比べ、ソフトウエア開発を含むテクノロジーへの心理的ハードルがかなり低い。「アプリをうまく使えば利便性を高められるという意識がある。こうしたローコード開発のプラットフォームで開発を試してみて、最初の時点である程度の成果を上げ、さらに一歩先を目指すことが多い」(Torres氏)

 Torres氏はこれまで、施設部門や人事部門など、さまざまなチームがアプリケーションを開発する事例を目にしてきた。必ずしもテクノロジーのバックグラウンドがない従業員たちによる開発だ。

 例えばServiceNowのカフェテリアチームはApp Engineのローコード開発ツールを使ってフードメニューのアプリを自ら開発した。アプリの提供開始後も、アプリ上で直接注文を受け付ける機能を加えてほしいとの声に応えたり、精算のための決済システムに対応したりなど、さらなる拡張を加えていった。

 「従業員による開発は、まずフォームベースのアプリから始まって、もっと機能を強化したいという方向に進むことが多い」(Torres氏)

 ServiceNowの顧客企業の1つである英Deloitteでは、従業員が業務を進める中で必要となる要素すべてに対応できるようなポータルをApp Engineで開発した。例えば、このポータルから利用できる「MyOnboarding」というアプリは、オンボーディングのプロセスをデジタル化するもので、これまで必要だった書類の印刷やスキャン、メール送信といった工程を不要にした。このポータルには、従業員が今後の休日を確認したり会議室を予約したりできる機能もある。

 ServiceNowでグローバル人材開発担当バイスプレジデントを務めるSarah Pfuhl氏によると、人事部門はローコード開発ツールを盛んに利用している主要ユーザーとなっている。

 人事部門で自前の開発が盛んなのは、ビジネスニーズが絶えず変化する部門だからだ。特に新型コロナの発生やリモートワークの増加に伴う変化は大きかった。Pfuhl氏の人事部門で特に利用頻度が高いアプリとしては、同部門の女性従業員がローコードで開発したL&D(Learning and Development)ハブがある。改善の余地とその解決策を自ら見つけ出した事例だった。

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