TOPSoftware > ローコード開発、現在の企業には不可欠な存在に(下)

Software

ローコード開発、現在の企業には不可欠な存在に(下)

2022/08/05

Lucas Mearian Computerworld

 ソフトウエア開発者をはじめとするIT人材が不足する中、デジタルトランスフォーメーションの取り組みを進める企業各社は、開発を専門としない従業員によるビジネスアプリケーションの内製に力を入れつつある。いわゆる市民開発者(シチズンデベロッパー)による開発だ。

前回から続く)

ガバナンスの徹底が必要

Credit: Elle Aon / Shutterstock
Credit: Elle Aon / Shutterstock

 業務部門が開発したアプリケーションの運用を開始するにあたっては、ガバナンスは欠かせないとPfuhl氏は言う。出来上がったアプリを何も考えずに立ち上げるわけにはいかない。IT部門に必ず話を持ちかけ、会社の指針に適合しているかを確認する必要がある。

 「これからは私のチームにもプロダクトという意識を求めていく。これが今後のあり方になると思う」(Pfuhl氏)

 世界中に13万人の従業員を擁し、デジタルオートメーションやエネルギー管理システムを手がける仏Schneider Electricは、市民開発のプログラムを7年前から実施してきた。

 Schneider Electricのデジタルテクノロジー担当シニアバイスプレジデントで、北米事業のCIOを務めるAbha Dogra氏は、ローコード/ノーコードの開発戦略を成功へと導く鍵として、アプリケーションの無秩序な増殖を防ぐためのガバナンスとマネジメントを挙げる。

 従来型の開発とは異なるプロセスで開発された業務アプリケーションに対して、ガバナンスやマネジメントを適切に行わないと、会社がサイバー攻撃などの脅威にさらされたり、スケーラビリティに欠けるデジタル資産が生み出されたりする恐れがある。また、綿密なアプローチではなく安易な解決策を選択したせいで、後から余分な開発コストがかさむ可能性もあり、「技術的負債」につながり得る。

 Dogra氏は言う。「ローコード/ノーコード開発のユースケースは、小さな問題の解決から始まることが一般的だが、次第に対象が拡大し、本格的なソフトウエアアプリケーションが必要になることも多い。そういう規模になると、万全の開発とテストに加え、脅威モデリングの抑制と均衡が必要になる。ローコード/ノーコード開発に最適だった小規模なユースケースも、歩みをちょっと大きくするだけで、完全装備のアプリケーションの域にたちまち突入する」

 「ローコード/ノーコード開発プラットフォームはあらゆる企業にとって必要な存在だが、一般従業員による開発を実際に導入するにあたっては、事前の入念な検討と、適切なガバナンスの仕組みが必要になる」

↑ページ先頭へ