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Dellが再上場へ、その複雑な手続きの流れは

2018/07/06

Scott Carey Computerworld UK

再上場の流れは

 かつては上場企業だったDellが株式を非公開化したのは5年前だ。創業者で最高経営責任者(CEO)のMichael Dell氏が、投資ファンドの米Silver Lakeと組んで、約250億ドルで全株式を買い取った。一方、今回進める再上場の手続きでは、Dellはトラッキングストックという種類の株式を買い取る必要がある。

 トラッキングストックとは、特定の事業部門や子会社(今回の例ならVMware)の業績と連動する株式で、親会社(今回の例ならDell Technologies)が発行する。普通株式と違って、対象の部門や子会社への所有権は伴わない。親会社の業績とは切り離して、VMwareの業績のみと連動する株式であることから、Dell Technologies全体に信頼を寄せているわけではない投資家も、VMwareに投資できる。

 Dellは、EMCを買収した後で、VMwareの業績と連動するトラッキングストック「クラスV」を発行した。ニューヨーク証券取引所(NYSE)のティッカーシンボルはDVMTだ。

 そして、今回の再上場でDellが講じる手段は、このトラッキングストックを、Dell自身が所有する未公開の普通株式「クラスC」か現金と交換するというもの。株主は、クラスV株の1株に対して、クラスC株の1.3665株か、または現金109ドルを受け取れる。現金の支払総額は90億ドルを超えないとしている。

 つまりDellは、現在NYSEで取引されているトラッキングストックをプレミアム付きですべて引き取って、Dell自身が持つ未公開の普通株式と交換することによって、今後はDellの普通株式がNYSEで直接取引されるようにする。ティッカーシンボルについてはまだ発表がない。この複雑な手続きの詳細については、Dell Technologiesのプレスリリースに説明がある。

 Dellとしては、こうした策を取ることで、新規株式公開(IPO)の正式な募集手続きを踏む必要がなくなり、それに伴うもろもろの疑問もぶつけられずに済む。主に、Dellが抱えているまとまった額の負債についての疑問だ。

 Dellの再上場に関しては、VMwareがDellを逆買収するといった説も数カ月前から浮上していたが、そちらの方法はとらなかったことになる。

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