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恐怖の未来を防ぐのは「人間と協調するAI」
2016/07/15
人工知能(AI)が席巻する世界で起きる恐怖の数々を並べ立てた記事が、次から次へと出てきている。だが、AI分野で先頭を行く研究者たちは、既に先を見据え、そうした恐怖を現実にしないための策を練っている。

特に、AIを人間と協調させることが、この分野の最重要課題の1つとして認識され始めている。米ニューヨークで現地時間2016年7月9~15日に開催されたカンファレンス「IJCAI(International Joint Conference on Artificial Intelligence)-16」では、人間と協調するAIが、特別テーマの1つとして正式に設定された。
このカンファレンスで現地時間2016年7月12日に開催されたパネルディスカッションの中で、米ハーバード大学のBarbara Grosz教授は、「人間とうまく共存できるスマートなシステムをデザインすることが決定的に重要だ。そのような選択肢があるという話ではなく、そうすることが絶対的な義務だ」と述べた。
AIは、人間の知能に代わる存在になるのではなく、人間の知能を補う存在でなくてはならないとGrosz氏は言う。したがって、今誰と接しているかをAIが自ら理解して、それに応じた反応(例えば、自らが下した判断についての説明)をする能力が不可欠である。