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米最高裁、携帯電話の位置データ収集に関する裁判の上訴を棄却

2015/11/11

Stephen Lawson IDG News Service

 米国のStored Communications Actという法律では、警察が令状か裁判所命令のどちらかに基づいて携帯電話の位置データを収集することを認めており、Davis被告の事件では裁判所命令が使われた。同被告の弁護人は、憲法の定めでは、より強固な令状での保護が必要だと主張していた。

 2014年の控訴審で、第11巡回区控訴裁判所の裁判官らは、弁護側のこの主張を認めつつも、当時の警察の位置データ収集は善意の例外にあたるとの理由から、有罪判決を維持した。その後、政府側の要求により、同裁判所の全裁判官による審理が改めて行われ、位置データ収集は合憲との判断が下った。

 携帯電話の位置情報は、接続している基地局に基づいて把握できる。GPSほど厳密な手法ではないものの、利用者が特定の時間に大体どのあたりにいたかは立証が可能だ。

 デジタル権利擁護団体の米電子フロンティア財団(EFF)は、最高裁がこの事件の審理を行わないとの決定に失望を表明しつつも、最高裁がすぐに別の事案でこの問題を取り上げることを期待している。本件とは別の事件について、第4巡回区控訴裁判所は2015年8月、政府が携帯電話の位置データの入手と精査を長期間にわたって行うには令状が必要との判断を下している。

 EFFに所属する上級弁護士のJennifer Lynch氏は、メールで次のようにコメントしている。「人々が生活の中で辿った道筋を政府がますます正確に追跡できるようになっている中、このデリケートかつプライベートな情報が合衆国憲法修正第4条で保護されるかどうかというのは、皆が関心を向けるべき問題だ」

(了)

翻訳:内山卓則=ニューズフロント
記事原文(英語)はこちら

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