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富士通、「真の量子コンピューター」を開発中

2019/05/21

George Nott Computerworld Australia

 現在のデジタルアニーラは第2世代で、昨年12月にリリースとなった。新しい専用プロセッサは、ビット間全結合の規模が8192ビットに拡大しており、これまでより大規模な問題を扱える。サーバーは標準的なラックに収容して常温で稼働できる。

 デジタルアニーラと直接競合するライバルには、カナダD-Wave Systemsの量子処理ユニット(QPU:Quantum Processing Unit)がある。どちらも組合せ最適化問題に特化しているが、64ビット階調のデジタルアニーラの方が、D-Waveの製品よりはるかに精度が高いと富士通は説明する。

 デジタルアニーラも、D-WaveのQPUも、量子ゲート方式の汎用的な量子コンピューターではない。量子ゲート方式のコンピューターは、組合せ最適化に限らず、もっと幅広い問題を解決でき、50種類ほどの量子アルゴリズムに対応する。

 量子ゲート方式のコンピューターの開発には、米IBM、米Intel、米Google、米Microsoftといった企業が挑んでいる。富士通で量子コンピューターの開発がどの程度進んでいるのか、いくつかあるアプローチのうちのどれで臨んでいるのかは定かではない。

 富士通はデジタルアニーラに関して、量子コンピューター向けソフトウエアを手がけるカナダ1QB Information Technologies(1QBit)や、カナダのトロント大学とパートナーシップを結び、協業を進めてきた。量子分野での富士通の挑戦はデジタルアニーラで良いスタートが切れたと原氏は言う。

 「真の量子コンピューターが登場する日がやって来て、機が熟した時には、デジタルアニーラ技術もその量子コンピューターの一翼を担うことになる」

 筆者は富士通の招きで今回の富士通フォーラムに参加した。

(了)

翻訳:内山卓則=ニューズフロント
記事原文(英語)はこちら

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