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英ヒースロー空港が顔認証の利用範囲を拡大、2019年夏に本格運用

2018/10/29

Scott Carey Computerworld UK

プライバシーの懸念

 顔認証技術の利用には、プライバシーと同意を巡る問題が当然ついて回る。

 市民的自由とプライバシーの擁護団体である英Big Brother Watchのディレクター、Silkie Carlo氏は言う。「乗客には、空港での顔認証が強制なのか任意なのかを知る権利がある。さらに、顔認証のデータを処理する企業、データの保存場所、データの共有範囲などについて知る権利がある。顔認証の本人データは、指紋やDNAと同じで、その人を一意に特定する、極めて機密性の高いデータだ。自分の顔認証データをどの企業がどのように処理するのかを知ることは重要だ」

 この点に関してBirrell氏は、CIO UKに対して次のように話している。「一般データ保護規則(GDPR)やプライバシーを巡る議論を我々は大いに意識している。我々の取り組みはいずれも、規制と共に、また人々の同意と共になくてはならない。人々が望まないことや受け入れないことは、我々は実行できない。したがってバランスが求められる」

 暗黙の同意がないのは問題だ。そして、顔認証やバイオメトリクスは、これまで規制が不十分な分野だった。だがWilcox氏は、利便性の向上と引き換えの代償を利用者は喜んで受け入れると考えている。

 「我々が求めているのは、搭乗客が現在提示している情報以上のものではない。パスポートには写真がある。その写真を何度も提示するという体験ではなく、もっとシームレスな体験を実現することを、我々は目指している。我々が暮らす社会はデジタル化が進んでおり、利便性を得る目的で自らの情報を共有することに人々は前向きになっている。同意を望まない人、そのシステムでの処理を望まない人には、そのための選択肢もある」と、同氏は説明する。

 「これまでの試行を通じて、我々のプロセスに同意とプライバシーを取り入れた。今後トライアルを進める中で、乗客の方々からの学習やフィードバックを大規模に得られるようになる」

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