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サイバー犯罪の経済を実体化するには(前)

2015/03/24

David Geer CSO

 米シンクタンクの戦略国際問題研究所(CSIS)と米McAfeeが2014年6月に発表した調査結果によると、サイバー犯罪が世界経済にもたらす損失の推定額は、控えめに見て年間3750億ドル、最大で年間5750億ドルだという。だが、実際の数字はその何倍にもなると指摘する専門家もいる。

 「米国企業と米国経済は、企業秘密とイノベーションの盗難によって、毎年約5000億ドルの損失を被っている。これには、サイバー犯罪が大きな役割を果たすあらゆる形態の経済スパイ行為が含まれる。イノベーションに対する投資の適用期間が10年間として計算すると、毎年の盗難は計5兆ドル分の価値に相当する。米国のGDPの3分の1だ」と、米BLACKOPS Partners CorporationのCEO(最高経営責任者)、T. Casey Fleming氏は言う。同社は、Fortune 500企業や米政府機関、大学などの幹部や経営陣に対して、情報セキュリティについての助言を行っている企業だ。

 企業がサイバー犯罪を止めることはできないが、狙いにくい標的になることはできる。そのためにCSO(最高セキュリティ責任者)が行うのは、サイバー犯罪の経済を、その主な組織、報酬、首謀者と照らし合わせることである。サイバー界の厄介者に自社のデジタル資産を持ち逃げされないようにして、犠牲になるのを防ぐ手段を確立することだ。

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