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医療分野でクラウドの利用が主流に(後)

2015/10/29

Clint Boulton CIO

 病院などの医療機関でITを担当しているCIO(最高情報責任者)に、クラウドで稼働しているソフトウエアが全体の何割あるか尋ねたとしよう。2012年の時点であれば、その数字は低かったはずだ。しかし、2015年から2016年へと向かいつつある現在は状況が変わった。クラウド事業者が、個人医療情報の保護に関して、米連邦政府の規則を遵守するとの契約を結ぶようになっているからだ。これを受けて、医療機関がクラウドコンピューティングを導入し、組織の俊敏性を高める動きが見られる。一般企業のCIOにならって、医療機関のCIOの間でも、クラウドは主流になりつつある。

前回から続く)

 医療分野の中では、クラウドブローカーの動きが起きている部分もある。規則が厳格化する中でホスティング型のソフトウエアを受け入れるにあたって、CIOは補足的なデューデリジェンスに取り組んでいる。

 5000人の利用者がいる養護施設運営業者、米Creative Solutions in HealthcareのCIO兼CISO(最高情報セキュリティ責任者)、Shawn Wiora氏によると、同社はインフラの100%を米VMwareのパブリッククラウドで運用している。

 Wiora氏は2014年、クラウドへの移行に向けた下準備として、HIPAAとHITECH法の文書を比較し、対処すべき技術的要件を1行に1項目ずつ記入したスプレッドシートを作成した。そして、同社とVMwareが締結するBAAには、ストレージのディスクをVMwareが処分する方法を文書化したプロセスから、データ流出の告知と暗号化に至るまで、あらゆる対象が含まれるという認識の下で、そのスプレッドシートをVMwareに提示した。この年VMwareに移行した同社は、インフラにかかるコストや、サーバーのメンテナンスにかかる時間と労力を大幅に削減できた。「BAA全体にわたって、実によい契約を交わし、素晴らしい関係を結ぶことができた」とWiora氏は言う。

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