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ウエアラブルデバイスの利用に潜むセキュリティ問題(前)
2016/02/02
最近ウエアラブルデバイスを購入した人は、さぞうれしいことだろう。データが満載でトラッキングが可能な新たな生活が始まることになる。しかしそれは、ハッキングを受ける一歩手前の状態かもしれない。

「デジタル技術の利用が拡大する中、ハッカーや犯罪者は、あらゆるデジタル技術に注目している」と、スロバキアESETの上級セキュリティ研究者、Stephen Cobb氏は言う。「ウエアラブルデバイスについても、攻撃で利潤を得る方法を犯罪者がつかんだら、その実行を目指すはずだ」
Cobb氏自身、その事例はまだ目にしていないとのことだが、だからといって、その危険が差し迫っていないとは限らない。
同氏が例に挙げるのは、子供用のウエアラブルデバイスを発売している香港の玩具メーカーVTech Holdingsで2015年11月に起きたデータ流出だ。顧客データベースが不正アクセスを受け、保護者500万人と子供20万人のデータが流出したというものだ。
「同社の玩具の中には、写真を撮影できるものがあり、バックエンドのシステムに保存されていた写真もあった。これがウエアラブルデバイスだったとしたら、位置情報や健康関連情報が含まれていたかもしれない」とCobb氏は言う。