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時代はアンビエントコンピューティングへ(後)

2019/01/24

Mike Elgan Computerworld

 「アンビエントコンピューティング(ambient computing)」が話題になっている。実際、話の種は多い。だが、話題に上る一方で混乱も見られる。アンビエントコンピューティングの定義や仕組み、用途について、人々の認識は一致していない。そこで、この混沌としている概念をはっきりさせようというのが、今回の記事の趣旨だ。

前回から続く)

アンビエントコンピューティングの定義は

Credit: Philip Birmes

 ハードウエアの区分を表す旧来の用語には、それを使う場所を表す単語が入っている。デスクトップ、ラップトップ、ハンドヘルド、ウエアラブルといった具合だ。

 アンビエント(ambient)という言葉は、「周囲の・環境の」という意味を持つ。つまり、デバイスの場所はあまり関係ない。実際、アンビエントコンピューティングでは、ユーザーが対象のデバイスについて何も知らなくても使うことができる。

 アンビエントコンピューティングの正体は、さまざまな技術の組み合わせと進化だ。すなわち、音声インタフェース、エアジェスチャーインタフェース、音声認識、IoT、クラウドコンピューティング、ウエアラブルコンピューティング、クオンティファイドセルフ(QS)、拡張現実(AR)、ハプティクス、そして何より、AIと機械学習である。

 このように並べると、あらゆる技術の集大成のように思える。だが、アンビエントコンピューティングを特徴づけるのは、ユーザーに及ぼす効果だ。

 アンビエントコンピューティングがアンビエントたるゆえんは、使う人が行動や意識を明示的に切り替える必要がなく、「ユーザー」としてふるまわなくてよい点にある。どこかその辺にあるデバイスの助けや後押しを受けながら、日々の物事をこなしていくことができる。

 アンビエントコンピューティングのデバイスは、バックグラウンドでひそかに動作する。我々を識別し、様子を把握し、声を聞き、こちらのニーズや習慣を認識し、それに合わせてくれる。

 したがって、アンビエントコンピューティングの実際的な定義としては、「ユーザーの能動的な関与なしにバックグラウンドで行われるコンピューティング」というあたりが適切だろう。

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