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CPO(最高プロダクト責任者)へのキャリアパス(上)

2017/02/13

Sharon Florentine CIO

 かつて「Pontiac Aztek」という車があった。米General Motors(GM)が2001年に発売した車だ。SUV、ワゴン、ハッチバック、セダンをかけ合わせたような、珍妙なデザインでパワー不足の中型車である。奮闘を続けていたGMにとって、新たな路線だと称賛された。なるほど、よく言えば「ユニーク」な外観の車であることは間違いない。だが、近年の記憶にある中では、構想のまずさと受けの悪さという点で、ワーストの製品の1つでもある。革新的な新生GMの第一歩になるはずだったこの車は、現代にも相通ずる教訓を残して消えていった。

 この手の大失敗を防ぐことは、最高プロダクト責任者(CPO)の仕事である。そう話すのは、米MOOC事業者CourseraのCPOを務めるTom Willerer氏だ。エンジニアリング、デザイン、アナリティクスの足並みをそろえ、会社全体のビジネス戦略と合致させ、デジタルに精通した顧客のニーズを満たすことは、一筋縄では行かないが面白いと同氏は言う。

 「Pontiac Aztekは、もちろんIT分野の例ではないが、CPOが記憶にとどめておくべき極めて重要な例だと思う。顧客の声に積極的に耳を傾け、戦略、予算、イノベーションの各面について、社内のニーズの枠内で積極的に動いたとしても、完全な読み違えに終わることがある。ここでは、いくつものことを同時に成し遂げなくてはならない。なぜなら、すべてに通底する解釈の層があるからだ。X、Y、Zが欲しい、と皆が言っていたとしても、本当に求められているのはQかもしれない。その答えを導き出す必要がある。理屈だけでは必ずしもうまく行かない」

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