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ネット中立性規則の撤廃でセキュリティが弱体化?(後)

2018/02/22

Terena Bell CSO

ネット中立性があってもなくてもセキュリティは難題

 Sienkiewicz氏は言う。「問題は、すべてのエンドユーザーに向けたセキュリティ確保について、それぞれのネットワークや通信会社が何らかの責任を負う仕組みをいかに確立するかだ。一人ひとりのエンドユーザーは、劇的に増えている脅威に対処するすべを必ずしも持ってはいない。ネット中立性の規則がなかった頃はクリーンな環境だったと主張する人がいるとしたら、それは見当違いだと私は言いたい」

 ネット中立性がなくなることで、データセキュリティにどのような影響が及ぶのだろうか。その問いは、まずはインターネット自体にどのように影響するかが分かるまでは答えが出せない。幸い、スパイウエアに関して恐怖心をあおる話の数々は、根拠があまりない。「こうした判断は事実に基づいて行う必要がある」とSienkiewicz氏は述べ、セキュリティという観点では、事実に基づくものは少ないと主張する。確かに、Title IIからTitle Iに変われば、ISPに課せられる法的な要件は変わるだろう。帯域幅の確保に費用をかけるためにセキュリティ予算を削る企業もあるかもしれないという点は、Williams氏の言うとおりだ。しかし、一方でSienkiewicz氏は、「ネット中立性とサイバーセキュリティを一緒にすること自体が、少しばかり誤解のもとかもしれない」と言う。

 差し当たって、企業やユーザーは自らのデータセキュリティに注意する必要があるとSienkiewicz氏は話す。「これについては、企業も自らの責任で判断しなければならない。プロバイダーが自らの責任で判断するのと同じで、全当事者が自らの責任で判断することが重要だ。規制環境が変わるまでは、今後の進路は私には分からない」

(了)

翻訳:内山卓則=ニューズフロント
記事原文(英語)はこちら

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