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注目高まるデジタルツイン、現状と可能性は(上)

2019/02/25

Keith Shaw、Josh Fruhlinger Network World

 デジタルツインのテクノロジーは、今や製造業以外にも広がり、IoT、AI、データアナリティクスの世界が融合した存在となっている。これまで以上に複雑な「モノ」からデータを得られるようになる中で、現実のモノをデジタルの世界に再現することは、データサイエンティストをはじめとするITプロフェッショナルにとって、展開の最適化による効率性の実現や、その他のWhat-Ifシナリオの作成に役立つ。

デジタルツインとは

Credit: Getty Images

 デジタルツインとは、現実世界の物理的なモノやシステムを、デジタルの世界にそっくりそのまま再現する複製のことだ。デジタルツインを支えるテクノロジーは拡大し、今ではビルや工場、都市といった巨大な存在までもが再現の対象になっている。さらに、人やプロセスもデジタルツインとして再現できるとする意見もあり、その概念はますます広がっている。デジタルツインの着想を最初に得たのは、米航空宇宙局(NASA)だ。初期の宇宙カプセルは、軌道上で起きた問題の再現や診断に、地球上の実物大模型を使っていたが、その後、完全にデジタル化されたシミュレーションに移行した。

 デジタルツインという言葉が本格的に広まったきっかけは、米Gartnerが2017年の戦略的テクノロジーのトレンド予測で、トップ10の1つにデジタルツインを挙げたことだ。「物理的なモノやシステムを動的にソフトウエアモデル化するデジタルツインを使って、3~5年以内に、数十億のモノがデジタルツインとして再現されるようになる」との予測だった。その1年後、Gartnerは2018年のトレンド予測でも、再びデジタルツインをトップ10の一角に挙げ、「コネクテッドセンサーやエンドポイントの数が2020年には210億に達すると見られる中、近い将来には、数十億のモノがデジタルツインとして再現される」とした。

 基本的に、デジタルツインでは、コンピュータープログラムが物理的なモノやシステムに関する現実のデータを入力として受け取り、そのモノやシステムにそれらのデータがどのように作用するかという予測やシミュレーションを、出力として生成する。

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