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注目高まるデジタルツイン、現状と可能性は(中)

2019/02/27

Keith Shaw、Josh Fruhlinger Network World

 デジタルツインのテクノロジーは、今や製造業以外にも広がり、IoT、AI、データアナリティクスの世界が融合した存在となっている。これまで以上に複雑な「モノ」からデータを得られるようになる中で、現実のモノをデジタルの世界に再現することは、データサイエンティストをはじめとするITプロフェッショナルにとって、展開の最適化による効率性の実現や、その他のWhat-Ifシナリオの作成に役立つ。

前回から続く)

Credit: iStock

 業種に応じて、デジタルツインには以下のような用途がある。

  • 製造業:おそらくデジタルツインの導入が最も進んでいる業界だ。Deloitteのケーススタディにもあるように、工場のプロセスのシミュレートにデジタルツインを利用する例などがある。
  • 自動車:車がテレメトリーセンサーを搭載することで、デジタルツインは既に可能となっているが、自動運転車の走行が今後増えていく中で、テクノロジーの改良がますます重要な意味を持つ。
  • ヘルスケア:前述のとおり、人間のデジタルツインを構築する試みがある。ばんそうこうサイズのセンサーで取得した健康情報データをデジタルツインに送って、本人の健康状態の把握や予測を行う。

デジタルツインとIoT

 デジタルツインが可能になっている背景の1つに、IoTセンサーの爆発的増加があるのは明らかだ。IoTデバイスが進化する中、これまでより小さくて単純なモノもデジタルツインのシナリオに加えられるようになり、企業にとってメリットが高まっている。

 デジタルツインは、可変データに応じて変化する結果の予測に使える。SF映画でよくあるような、起こり得る展開をデジタル環境の中で分析するシミュレーションのシナリオと似ている。追加的なソフトウエアやデータアナリティクスを使って、デジタルツインでIoT環境を最適化し、その効率性を最大限に高められることは多い。また設計者にとっては、どこに何を配置しどのように運用するかを、物理的な展開の前に探るうえでも役立つ。

 デジタルツインと現実のモノがそっくりになればなるほど、効率化などのメリットが得やすくなる。例えば製造業の場合、装置に対する測定が精巧になるほど、過去の長期的パフォーマンスをデジタルツインで高精度にシミュレートできると考えられ、今後のパフォーマンスや障害の可能性を予測しやすくなる。

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