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CRMとERP、企業はどちらをどう使うべきか(上)

2018/02/26

David Taber CIO

 ERP(統合基幹業務)とCRM(顧客関係管理)システムは、コンタクト管理や顧客企業の情報、あるいは受注に関するさまざまな情報を扱うという点で、守備範囲が重なり合っているように思える。実際、一部のERPベンダーは、CRMや人事管理、幹部のゴルフのスケジュール管理に至るまで、さまざまなものがERPの範疇に含まれていると主張する。ERPとCRMを巡る話は、漠然として分かりにくいことばかりで、その結果、論点がつかみにくくなっている。

 ERPシステムとCRMシステムでユーザーがどう違うかという点に関しては、さほど混乱がないので、そこを出発点に考えていこう。CRMシステムの主なユーザーは、セールスチームやサポートチームの人間だ。根本的には顧客対応を担う部隊であり、生産やフルフィルメントの具体的な業務には直接関与しない(そうした業務の担当者たちを怒鳴りつけることはある)。

 一方、ERPシステムのユーザーは、製品の生産プロセスやロジスティクスに注目する立場の人間だ。工場管理者、生産計画担当者、購買担当者、サプライチェーン担当者、財務担当者などである。ERPのユーザーは内部の人間で、サプライヤーに接するのが仕事だ。何らかの苦情への対応でもない限り、自ら顧客に連絡することはめったにない。

 ERPとCRMのそれぞれのユーザーがつるむことはないし、仕事のペースも異なる。相手方のソフトウエアが自分たちにも有益だと認識することはほとんどない。基本的には、社内でCRMシステムとERPシステムの両方にアカウントを持つのは、システムの連携、データウエアハウス、アナリティクスの責を負うIT部門の人間だけだ。

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