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Androidアップデートを迅速化するProject Treble、その効果は(上)

2019/03/25

JR Raphael Computerworld

Project Trebleとは

 先ほど挙げた技術的な説明を、筆者流にざっくり変換して言うと、Project Trebleとは要するに、Androidのアップグレードを迅速化するためにGoogleが打ち出した新たな仕組みだ。端末メーカー各社が、これまでより早く、安く、簡単に、新バージョンのAndroidをユーザーに向けてリリースできるようになる。

 前後関係をもう少し補足しよう。従来は、Androidの新バージョンが完成しても、端末メーカーは、リリースに向けた作業にすぐに入ることができなかった。まずは、米Qualcommなどのチップセットベンダー、すなわちプロセッサやモデムなどの部品の開発元が、その部品に応じた一連のコードを更新する必要があった。それが終わって初めて、端末メーカーが自らの管轄部分の作業に取りかかる。具体的には、Googleが提供する新しいソフトウエアに、端末メーカー独自のインタフェースのカスタマイズや、機能追加を統合し、全体を隅々までテストしたうえで、配布の準備に入る。

 Trebleの狙いは、その低レベルな部分、すなわちプロセッサやモデムなどに関連するコードと、OSの残りの部分とを切り離すことにある。低レベルな部分は、OS本体を支える土台として常に存在する。Androidの新バージョンが登場するたびに更新する必要はない。

 全体をパイになぞらえて考えてみよう。従来は、いわばAndroidのあらゆる具材が、生地とごちゃ混ぜになっていたのと同じだ。OSがバージョンアップするたびに、新しくなった具材を生地に一から練り込み直す必要があった。だが、Trebleの登場後は、ハードウエア固有の要素はすべて、デバイスの使用期間全体を通して、別個の生地として独立している。したがって、Androidの新バージョンが登場した時には、端末メーカーは、自らの具材作りに専念できる。新たな生地を誰かが完成させるのを待つ必要はない。

翻訳:内山卓則=ニューズフロント

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