TOPマネジメント > 気候変動が保険会社にもたらすリスク、IoTで緩和するには(上...

マネジメント

気候変動が保険会社にもたらすリスク、IoTで緩和するには(上)

2017/05/08

Thor Olavsrud CIO

 「保険会社はアルゴリズムの質で収益を上げている。文字通り数百年分の資産データを利用して、優れた査定を編み出している」と、米ROC-Connectのビジネス開発担当シニアバイスプレジデント、Kevin Meagher氏は言う。ROC-Connectは、小売業者、保険会社、メーカー、サービス事業者に向けたスマートホーム関連のサービスを、SHaaS(Smart Home as a Service)として提供している企業だ。

 だが、データを綿密に利用している人はよく知るように、入力データがゴミだったとしたら、出力もゴミだ。世界的大手の再保険会社である独Munich Reがまとめた数字によると、2016年の米国で自然災害によって生じた被保険損失額は合計238億ドルに上り、前年の161億ドルより増えた。内訳を見ると、強烈な雷雨による被保険損失が140億ドルで、全体の約60%を占めた。以下、洪水・鉄砲水が43億ドル、熱帯低気圧が35億ドル、冬の嵐・寒波が10億ドル、山火事・熱波・干ばつが10億ドルだった。

気候の変化がリスクにもたらす影響

 国連の機関が設立した科学的な政府間組織であるIPCC(気候変動に関する政府間パネル)では、気候変動が自然災害の様相やリスクにもたらす長期的な変化を予測するために、RCP(代表的濃度経路)シナリオとしていくつかのシナリオをまとめている。全体としては、熱帯多雨地域など、地球上の多湿地域はますます多湿化し、乾燥地域はますます乾燥するというのがIPCCの予測だ。

↑ページ先頭へ