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FacebookのAIアシスタント開発、果たして信用してよいか(前)

2019/05/21

Mike Elgan Computerworld

 今後Facebookは、強力なAIアシスタントを持つことになるだろう。同社はかなり前からその開発に取り組んでいる。Facebookのアシスタントが、ファイアウォールで防御された会社の中や社員の自宅にいずれ入り込んでいくことは必然的である。だが、果たしてそれは適切なことだろうか。

Credit: mkhmarketing (Creative Commons BY or BY-SA)

 米Facebookが、3番目となる仮想アシスタントの開発を進めている。AI音声アシスタントの開発をFacebookが目指すことは特に驚きではない。世界の時価総額ランキングの上位8社を見ると、仮想アシスタント市場の主要7社がすべて入っている。米Microsoft、米Apple、米Amazon.com、米Alphabet(Google)、そしてFacebook、中国Alibaba Groupと中国Tencentである。時価総額ベスト8で仮想アシスタントがないのは、米Berkshire Hathawayだけだ。

 どうやら、世界屈指のテクノロジー企業であることと、AIアシスタントのインタフェースを手にすることはイコールのようだ。音声で動く仮想的な人格が、あらゆるコンピューティングのユーザーインタフェースの主流になることは想像に難くない。

 それにFacebookは、世界有数のAI研究所を有している。同社が研究開発に投じる額は年80億ドル近い。

 今後Facebookは、強力なAIアシスタントを持つことになるだろう。同社はかなり前からその開発に取り組んでいる。Facebookのアシスタントが、ファイアウォールで防御された会社の中や社員の自宅にいずれ入り込んでいくことは必然的である。

 だが、果たしてそれは適切なことだろうか。

Mの実験

 Facebookが実験的プロダクト「M」の提供終了を発表したのは2018年初めだった。Mは、米カリフォルニア州の約2000人を対象として、Facebookの「Messenger」のプラットフォーム上で2年半にわたって提供されていた。

 Mは、AIを利用した仮想アシスタントだが、AIでは解決できない疑問やアクションは人間のスタッフが対応する仕組みだった。

 Mの機能の1つに、チャットでの会話を監視して、見るべき映画やビデオ通話すべき相手などの提案を差し挟むというものがあった。

 Mには、要求に応じたリマインダーの機能や、会う時間と場所を設定する機能、そこに行くためにUberやLyftでの配車を予約するよう提案する機能などがあった。

 また、今どこにいるかをチャットの相手から尋ねられた時に、現在地を通知するためのボタンを表示する機能もあった。

 Mのアイデアの土台にあるのは、Messenger上のチャットで交わされた一言一句を常に監視することだ。そして、Mが終了となった後は、FacebookのAIアシスタントの取り組みは、入力された一言一句を監視することから、口から出た一言一句に聞き耳を立てることへと変わった。

 Facebookが発売したスマートディスプレイ「Portal」は、2種類の仮想アシスタントを搭載している。1つはAmazon.comの「Alexa」、もう1つは自前の仮想アシスタントだ。このアシスタントもPortalと呼ばれており、ビデオ通話やその他のちょっとしたタスクに使える。

 そして、米CNBCは4月中旬、Facebookが次なるアシスタントの開発を進めていると報じた。

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