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次世代Googleアシスタント、利便性とプライバシーの両立でSiriに攻勢(後)

2019/06/06

Michael Simon Macworld

 GoogleのSundar Pichai最高経営責任者(CEO)は、5月初めに米New York Times紙に寄稿した記事の中で、「フェデレーションラーニング」というAIトレーニングの新たなアプローチについて取り上げている。この話は、Appleが取り入れている差分プライバシーに非常に似通っているように思える。「プロダクトの利便性を高めるにはもっと多くのデータが必要だという発想を打ち破るための取り組みに、我々は力を入れている。データの最小化は我々にとってプライバシーの重要原則だ。GoogleのAI研究者たちが成し遂げたフェデレーションラーニングという進展は心強い。利用者のデバイスから生のデータを収集することなく、Googleのプロダクトの機能を一人ひとりに向けて強化できる」

 懐疑的な見方の人は、プライバシーに関するGoogleの主張をこの辺であざ笑うことだろう。だが、実のところGoogleは、完全にデバイス上で動くオフラインのアシスタントで、素晴らしい仕事をやってのけている。GoogleがAndroidにプライバシー設定のトグルスイッチをどれだけ多く組み込もうとも、プライバシーの問題は今後もGoogleに付いて回るだろう。そして、Appleのファンの多くは、Googleの取り組みは十分ではないと感じることだろう。しかし、Siriではまだ検討段階の動作が、アシスタントでは既に形になっている。実際、GoogleはAppleに大きく攻勢をかけている。しばらく前から、プライバシー重視を熱心に唱えているAppleだが、データを外に出さずにSiriの利便性を高める方法をまだ示せていない。Googleの次世代アシスタントは両方を兼ね備えている。Siriは追いかける立場になった。

 Appleはどのように反応するのだろうか。WWDCの開催が迫る中、皆の注目を集めることになりそうなのは、Siriと、昨年12月にAppleの機械学習およびAI戦略担当シニアバイスプレジデントに任命されたJohn Giannandrea氏だ。昨年Googleから引き抜かれてAppleに入った人物である。データを活用してSiriをいっそうスマートにするというスタンスをAppleが打ち出したのはずいぶん前の話だ。今こそ、何ができるのかを我々に示してほしい。あと少しで、手遅れになるかもしれない。

(了)

翻訳:内山卓則=ニューズフロント
記事原文(英語)はこちら

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