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開発者に向けたAI民主化でしのぎを削る大手IT各社(前)

2018/06/05

Scott Carey Computerworld UK

Microsoft

 今年のMicrosoft Buildで、CEOのSatya Nadella氏は、インテリジェントコア、インテリジェントエッジという話に引き続き力を入れた。最近同氏が熱心に打ち出している話題である。

 Nadella氏は、開発者に向けてAIを「コモディティ化」するという自らの目標について概略を述べた。「大事なのは、こうしたブレークスルーを、フレームワーク、ツール、サービスという形に変えて、開発者の皆さんに届けられるかどうかだ。そうすれば、皆さんがAIを取り入れて、あらゆる業界、あらゆるアプリケーションにインパクトを与えることができる」

 「そこで、クラウドとエッジの両方でAIをスケーリングできることが必要だ。AIの開発とカスタマイズのために、最も生産性が高いツールチェーンが必要だ。また開発者には、フレームワークとインフラがオープンであることが必要だ。ロックインがあってはならない」

 Microsoftは、ライバルのAWSと同じようなスタックを提供している。例えば、機械学習モデルを扱う「Azure Machine Learning Studio」や、コンピュータービジョンや音声合成などの多彩なサービスを提供する「Cognitive Services」などだ。Azureのインフラにモデルをデプロイするためのさまざまな選択肢もある。

 若干異なるのは、Nadella氏はIoTのユースケースやエッジコンピューティングにも明確に照準を定めていることだ。Buildで発表があったのは、米Qualcommと共同でビジョンAIの開発キットを新たに創造し、カメラベースのIoTソリューションを構築するためのハードウエアとソフトウエアを提供することや、中国のドローン開発企業DJIと提携してデバイスレベルでの複雑なコンピューティングを実現することなどだ。

 また、専用のチップを使ってAIモデルを処理するための基盤「Project Brainwave」についても発表があった。特化型のチップを生かしてAIモデルをデプロイすることで、CPUやGPUよりも優れたパフォーマンスを実現できる。Brainwaveの導入により、AzureはリアルタイムAIを処理する最速のクラウドになるとMicrosoftは言う。

翻訳:内山卓則=ニューズフロント

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