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GoogleとHuaweiの取引停止、スマホの未来が根底から変わるか(後)

2019/06/13

Michael Simon PCWorld

 今年5月、中国Huawei Technologiesは激震に見舞われた。米Googleが取引を停止する動きに出たからだ。Googleからのライセンスがなくなると、次期モデル「Mate 30」をはじめとするHuaweiのスマートフォンでは、Google Play Storeや、Googleの人気のアプリとサービスが使えなくなる。

前回から続く)

サービスとしてのEMUI

Credit: Huawei

 EMUIを今のまま残しつつ、Googleのアプリやサービス、Play Storeをなくすとなると、自前のアプリストアを立ち上げるか、既にアプリストアを運営している他社と提携するしかない。もちろん、現在のAndroidとGoogleで実現されているエクスペリエンスをそのまま再現しようにも、GoogleマップやYouTubeのような鍵となるアプリがないとなると、エクスペリエンスは間違いなく今より劣る。アプリの品ぞろえも大幅に減るはずだ。現在のスマートフォンは、標準装備の機能やアプリで実現できることもたくさんあるとはいえ、AndroidもiOSも、サードパーティー製のアプリで端末の機能を強化できることが前提にある。実質的にゼロからのスタートとなるHuaweiは、極めて不利な状況に置かれる。

 可能性が最も高そうなのは、Huaweiが自前主義で進むという選択肢だ。同社のエンジニアリング力は「Watch GT」で既に示されている。Googleの「Wear OS」ではなく独自の「Lite OS」を採用したスマートウォッチだ。サードパーティー製アプリなしでも、非常によくできている。

 もちろん、Huaweiが独自スマホを出すとしても、成功を収めるためには、主役級のアプリが欠かせない。しかし、Lite OSがヒントになるとすれば、安っぽい模造品という印象を与えない自社サービスを取り入れた独自OSを構築する可能性は考えられる。例えば中国Tencentのチャットアプリ「WeChat」は、メッセージング、ビデオ通話、ゲーム、決済、地図といった機能をランチャー型で1つのアプリに統合した、プラットフォーム内プラットフォームだ。Huaweiも、スマホで同じようなことを実現するのは可能だ。その場合、アプリベースの従来の環境に見切りをつけて、まったく新しい発想を取り入れることになる。

 仮にHuaweiが、中国OPPOか中国Xiaomiくらいの規模だったとしたら、Androidフォークという選択肢はあまり大ごとではなかったろう。米Amazon.comがタブレット端末「Fire」で示したとおり、GoogleとつながりのないAndroidフォークを開発することは間違いなく可能だし、自前のアプリストアで独自の立場を確立することもできる。だが、Huaweiほどの巨大企業がそういう動きを起こしたら、スマホ界を大きく揺るがすことになる。

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