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AIの現状認識、企業幹部に必要な視点は(後)

2018/09/28

Leigh McMullen CIO New Zealand

 企業の最高経営責任者(CEO)の多くは、自社のビジネスにとってAIが今後極めて重要になると理解している。しかし、AIの導入プロジェクトに実際に着手した企業は、今のところは少ない。米Gartnerが最高情報責任者(CIO)を対象に実施した最近の調査でも、AIを既に導入したとの回答は4%にとどまっている。

前回から続く)

現状認識(2):長期的な計画

 計画の時間枠が局所的な視野になることには要注意だ。現時点での戦略的計画のプロセスには、今後の長い行路を見据えた展望が求められる。

 とんちんかんな質問のように思えるかもしれないが、「わが社のAI利用は60年後にどのような様相になっているだろうか?」と自問しておかないと、現時点で無駄金と機会損失を増やすことになる。

 長期的な時間枠での計画が難しいのは、大半の企業で戦略的計画のプロセスにあてている時間枠が、75年という期間に比べて局所的だからだ。こうした短期的な見方を促しているのは、3~5年単位の戦略的事業計画、2年単位の予算サイクル、四半期単位の決算であることが多い。

現状認識(3):プロセスの調整

 戦略的計画のプロセスは意図的に伸ばして考える必要がある。R&D、事業計画、投資判断にマイナスの影響をもたらしかねない局所的な視野での計画を避けるためだ。

 戦略的計画のカメラをズームアウトし、7~10年の期間で捉えること。計画の視野を広げれば、将来について十分な展望を得て、ありがちな落とし穴を避けられるかもしれない。例えば、必要な技能の構築漏れ、短命の製品やアーキテクチャーへの過剰投資、問題をはらんだ決定や投資に伴う機会費用といった落とし穴が考えられる。あるいは、AIが汎用技術への道を進んでいく中で、その行く末を左右する重要な出来事が、技術、社会、経済、政治に関して起きた時に、それらを見落としたり、解釈を誤ったりという落とし穴もある。

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