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ブロックチェーン送金ネットワーク、銀行での実利用は進むか(前)
2018/10/16
RippleNetにPNC Bankが参加
米銀行PNC Bankは2018年9月中旬、米Rippleの国際送金ネットワーク「RippleNet」に、同行のPNC Treasury Management部門が加盟すると発表した。PNC Bankは、総資産が米国で第9位、世界で第71位の大手銀行である。
RippleNetは、ブロックチェーンを基盤とするリアルタイムの国際送金ネットワークで、銀行、決済事業者、送金事業者など、既に100社を超える企業が加盟している。
PNC Treasury Managementのエグゼクティブバイスプレジデント、Chris Ward氏は、プレスリリースの中で次のようにコメントしている。「グローバル経済のデジタル化が進む中、リアルタイム決済のニーズは世界的に極めて重要だ。当行は、お客様がセキュアなデジタル決済を瞬時に行えるようにすることに力を注ぎ、街の買い物の決済から海外送金までをカバーする」
RippleNetでは、XRP(仮想通貨リップル)を使った仕組みで送金を行う。Rippleの説明によると、XRPの送金は4秒で完了するのに対し、イーサリアムは2分、ビットコインは1時間以上かかることもある。従来のような銀行間ネットワークや中継機関を使う国際送金なら3~5日だ。
だが国際送金となると、例えば米Citi、英HSBC、米Bank of Americaなど、キャッシュマネジメントを手がけるグローバル金融機関は、独自の決済ネットワークを持ち、そこから取引手数料などの収入を得ている。果たして、サードパーティのネットワークを利用して自社のビジネスとの食い合いを招くようなことをするのか疑問を呈する人もいる。