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SaaS型のTBMがCIOにもたらす価値(後)

2017/12/27

Clint Boulton CIO

経済的な透明性

 米Cox Enterprisesは、自動車・通信・メディアに関する事業で200億ドルの売上を上げている。同社のCIO、Greg Morrison氏にとって、TBMは何ら新しいものではない。Morrison氏は、米Prudential Financialに勤めていた1990年代にTBMを利用し始めた。そこでは、シェアードサービスの形で業務部門にITサービスを提供しながらコストを透明化することの重要性を学んだ。

 Morrison氏は、Coxに移る時に同じ規律を持ち込んだ。2002年にCoxのCIOに就任し、独自のシェアードサービスモデルを構築することを決めた。当時のTBMは手作業で、スプレッドシートを使っていた。Morrison氏は、価値とITサービスの足並みをそろえるための分類法を創出し、サービスカタログに伴うすべてのコストを割り当てる難しい作業をこなしていった。

 「そうやって進めているうちに、やがてApptioが登場した」とMorrison氏は言う。同氏はアーリーアダプターとしてApptioを利用した。Apptioを導入したことで、Coxは、ITコストを評価しながら、時間と人的リソースを節約できるようになった。加えて、サービスを内製で提供することや、サードパーティーから調達することが、相対的に見て経済面で合理的かどうか、あるいは、そもそも本当に必要なサービスかどうかを、同氏自身や業務部門のトップが判断できるようになった。

 2017年11月にApptioのカスタマーカンファレンスに参加したアナリストは、Apptioが生み出す価値の事例について、こうした経済的な透明性が原動力になっていると説明し、Apptioが勢いを増している大きな理由はそこにあるとしている。

 株式アナリストのRaimo Lenschow氏は、イベント後のリサーチノートで、「Apptioは、プロダクトにイノベーションをもたらし、顧客に価値を提供するまでの時間が短いという点で、こうした機会を主流化する動きの最前線にいるようだ」と言及。「我々の顧客とパートナーとの対話から、TBMにとって未開拓の市場機会が浮き彫りになった。その特徴は、自家製のレガシーソリューションをリプレースしてITコストの管理を強化することへのニーズだ」と述べている。

(了)

翻訳:内山卓則=ニューズフロント
記事原文(英語)はこちら

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