マイナポイントではマイキーIDの設定支援を

 午後の特別講演では、総務省マイナポイント施策推進室の東宣行理事官が、20年度に開始するマイナポイント事業について解説した。マイナポイントは、キャッシュレス決済を通じて獲得できるポイントで、国の消費活性化策の一つ。マイナンバーカードの普及促進、キャッシュレス決済の普及、官民共同利用型キャッシュレス決済基盤の構築を目的としている。ポイントは、国からキャッシュレス事業者を通じて消費者に付与される。

東 宣行氏
東 宣行氏
総務省 自治行政局 地域力創造グループ マイナポイント施策推進室 理事官

 ポイントを獲得するには、マイナンバーカードを取得して「マイキーID」を設定し、そのうえでQRコード決済や電子マネーなどのキャッシュレス決済サービスを選択して申し込む必要がある。「開始時期や期間は20年度予算の中で決定する」と東氏は説明した(編集部注:20年度予算で20年9月~21年3月を実施期間とし、プレミアム率25%、上限5000円分を決定)。

 続けて東氏は、マイナポイント導入に関する自治体への要望として、マイキーIDの設定支援と統一QRコード「JPQR」の導入支援を挙げた。マイキーIDは、住民がカードを取得したうえで、PCやカードリーダーを準備して設定する必要がある。そこで総務省は、いくつか支援策を実施する。まずPC向けに「かんたん設定アプリ」を開発したほか、スマートフォンからの設定を可能とするアプリも提供。対応ブラウザはInternet Explorer(IE)だけだが、「20年3月までにChromeやEdgeも利用できるようにする」(東氏)。

 加えて、PCなどの操作に不慣れな住民のために、「自治体窓口でのID設定の支援をお願いしたい」(東氏)。マイナンバーカードの取得後すぐにマイキーIDの設定ができるように、窓口や端末の設置、端末操作の説明などを求めた。これに関連する端末などの機材費用や人件費は、「個人番号カード利用環境整備費補助金」として国が100%を補助する。

 統一QRコード「JPQR」は、決済事業者ごとに異なっているQRコードを統一して、店舗や住民がキャッシュレス決済を使いやすくするのが目的。総務省は19年度に岩手・長野・和歌山・福岡の4県で普及事業を実施し、その全国展開を予定している。このため各地方の事業者や店舗、商工団体への講師派遣や説明会場の費用について、20年度政府予算に計上する。

 質疑応答では、仙台市まちづくり政策局情報政策部の佐藤光廣ICT推進課長が、カード利用環境整備費補助金の20年度の規模について尋ねた。東氏は、「国の補助は19年度同様に100%で、各自治体の交付円滑化計画での想定交付枚数の半数程度を見込んでいる。残りの半数は住民の自力での設定や、決済事業者などによる民間支援を想定している」と答えた。