56団体が実現アイデアを提出済み

 日本国内では今後、スーパーシティの事業計画の公募開始に向けて、事業者と自治体が一体となって、区域計画の案につながる計画を整備していきます。

 具体的な取り組みとして、内閣府はスーパーシティ構想に関連する知見や技術を持つ企業と、知見の収集に困難を感じている自治体との橋渡しを目的としたウェブコミュニティ「スーパーシティ・オープンラボ」を開設しています。既に155団体(2020年8月1日時点)が登録されており、登録団体間での情報提供が行われています(図8)。

図8●スーパーシティ・オープンラボの参画企業
図8●スーパーシティ・オープンラボの参画企業
出所:内閣府「「スーパーシティ」構想について」(2020年8月)(https://www.kantei.go.jp/jp/singi/tiiki/kokusentoc/supercity/supercity.pdf)
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 また、内閣府では自治体からスーパーシティ構想に関する実現アイデアを公募しており、既に56団体(2020年6月1日時点)からの提出を受け付けています(図9)。自治体ごとに解決したい地域課題と取り組みアイデアを提案しており、例えば住民の高齢化とバス等の交通インフラの維持・運用が課題になっている地域では、健康寿命を延ばすための医療情報連携や交通弱者でも自由に移動できる自動走行・MaaS(モビリティ・アズ・ア・サービス)等の導入が提案されています。また複数の自治体から、公的施設の予防保全による災害対策やキャッシュレス決済による観光振興、エネルギー・環境資源の確保など、複数領域にまたがるサービスが提案されています。

図9●スーパーシティ構想のアイデアを内閣府に提出した自治体(2020年6月1日時点)
図9●スーパーシティ構想のアイデアを内閣府に提出した自治体(2020年6月1日時点)
出所:内閣府「「スーパーシティ」構想について」(2020年8月)(https://www.kantei.go.jp/jp/singi/tiiki/kokusentoc/supercity/supercity.pdf)
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 ただ、スーパーシティ構想の実現に向けた取り組みが進む一方で、新型コロナウイルスの感染拡大を踏まえて、全世界で新しい生活様式の模索が続いています。スマートシティ法は施行後3年以内をめどに施策の過不足の確認・見直しを行う「検討規定」を追加しており、柔軟な制度運用を目指しています。今後はwithコロナ・afterコロナにおける新しい都市の定義と、実現に向けた法制度の見直しが求められます。