新型コロナウイルス接触確認アプリ「COCOA(COVID-19 Contact Confirming Application)」は、本人の同意を前提に、スマートフォンの近距離無線機能であるBluetoothを利用して、互いに誰か分からないようにプライバシーを確保したうえで、新型コロナウイルス感染症の陽性者と接触した可能性について通知を受け取ることができるスマートフォン向けアプリです。

 厚生労働省と、内閣官房の新型コロナウイルス感染症対策テックチームとが連携して、新型コロナの感染拡大防止のために開発しました。iPhone端末ではiOS 13.5以上、Android端末ではAndroid 6.0以上で動作します。アプリの利用者は、陽性者と接触した可能性が分かることで、検査の受診など保健所のサポートを早く受けることができます。アプリの利用者が増えることで、感染拡大の防止につながる効果が期待できます。

プライバシーに最大限配慮して接触を検知

 COCOA(新型コロナウイルス接触確認アプリ)は、米アップルと米グーグルが開発したスマートフォン用のAPI(アプリケーション・プログラミング・インタフェース)を使用し、Bluetooth無線を介してアプリユーザー同士の“接触”を検知します。具体的には、端末ごとに固有の識別子が発行され、他のユーザーとおおむね1メートル以内の距離に継続して15分以上いると“接触”したとみなして、相手のユーザーの識別子と日付情報が接触者情報として互いの端末に保存されます(図1)。

図1●新型コロナウイルス接触確認アプリ「COCOA」の仕組み
図1●新型コロナウイルス接触確認アプリ「COCOA」の仕組み
出所:内閣官房 新型コロナウイルス感染症対策 テックチーム「第3回 接触確認アプリに関する有識者検討会合」厚生労働省提出資料(2020年9月17日)(https://cio.go.jp/sites/default/files/uploads/documents/techteam_20200917_02.pdf)
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 アプリのユーザーが新型コロナウイルスに感染していることが判明した場合には、PCR検査などの際に保健所などが「新型コロナウイルス感染者等情報把握・管理支援システム(HER-SYS)」に登録した本人の電話番号のSMS(ショートメッセージサービス)またはメールアドレス宛てに、「処理番号」が通知されます。本人が陽性登録に同意しアプリ画面から処理番号を登録すると、自端末の識別子と日付情報が、厚労省が運営する通知サーバーに送信されます。

 アプリをインストール済みのすべての端末は、通知サーバーから感染者情報を取得し、端末内の接触者情報と照合します。自身の接触者のなかに感染者情報と一致した識別子が存在した場合は、感染者と近接した可能性があるとして、アプリは適切な行動や帰国者・接触者相談センターへの相談方法などを案内します(図2)。

図2●COCOAアプリ画面での陽性者との接触確認のイメージ
図2●COCOAアプリ画面での陽性者との接触確認のイメージ
出所:内閣官房 新型コロナウイルス感染症対策 テックチーム「第3回 接触確認アプリに関する有識者検討会合」厚生労働省提出資料(2020年9月17日)(https://cio.go.jp/sites/default/files/uploads/documents/techteam_20200917_02.pdf)
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 COCOAでは、電話番号や位置情報など、個人を特定できる情報は記録しません。また、接触者情報は端末内だけに保存され、14日間が経過すると自動的に無効となります。端末ごとの識別子は周期的に変更され個人を特定することはできず、端末の位置情報も取得しません。このため、陽性者との接触通知を受けても、誰とどこで濃厚接触したのかは分からない仕組みです。このように、プライバシーに最大限に配慮しながら、早期に感染可能性を検知できるように工夫してあります。