生活者重視のタイムリーなシステム構築に寄与

 ノーコード開発ツールの普及やローコード開発ツールのプラットフォーム型への進化により、システム開発のハードルが低くなるため、民間企業や官公庁・自治体などユーザー側でのシステムの内製化や自前での保守が促されることになるでしょう。さらに、ユーザー側にノーコード/ローコード開発によるシステム内製化が広がれば、請負型のシステムインテグレーション(SI)ビジネスを主力とするITサービス会社の事業にも影響が出てきます(図7)。

図7●ローコード開発で変わるユーザー組織とITサービス会社の役割
図7●ローコード開発で変わるユーザー組織とITサービス会社の役割
出所:NTTデータ経営研究所が作成
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 近年、ITサービス会社の間でローコード開発にシフトする動きが表れています。たとえば、ITサービス会社がローコード開発ツールを自社開発の仕組みに連携させたり、あるいは顧客システムの開発に利用したりといった取り組みです。

 コロナ禍が収束し経済・社会の活動が本格的に再開すると、民間企業だけでなく、官公庁・自治体でも、業務のデジタルトランスフォーメーション(DX)はさらに加速していくでしょう。生活者重視の社会基盤の構築をタイムリーに行う必要性が高まっていく中で、ノーコード/ローコード開発はその一助になることが期待できます。

 一方、ITサービス会社はノーコード/ローコード開発が浸透する流れを捉え、自社の付加価値を開発受託から「内製の支援」「企画の支援」などの上流工程へシフトする必要に迫られるでしょう。