司令塔として横断的な調整機能と予算権限を付与

 これまでの行政デジタル化における課題を解決したり国民にとって利便性の高いサービスを提供したりするために、デジタル庁は従来の組織には無かった権能を持ち、新しい役割を担います。

 デジタル庁は内閣に設置された総理大臣をトップとした組織です。これまでの行政のデジタル化の課題となっていた府省庁や自治体の縦割り構造を打破するために、デジタル大臣による関係行政機関の長に対する勧告権など強力な総合調整機能を持たせるとともに、政府の情報システム予算の権限も握ります(図2)。

図2●デジタル庁の業務と予算のイメージ
図2●デジタル庁の業務と予算のイメージ
出所:第14回新戦略推進専門調査会デジタル・ガバメント分科会 第44回各府省情報化専任審議官等連絡会議 合同会議 「デジタル改革関連法案について」(2021年3月)(https://www.kantei.go.jp/jp/singi/it2/senmon_bunka/dejigaba/dai14/siryou1.pdf)
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 国の情報システムに関する整備・監理に関する基本方針では、これまで各省庁が管理してきた国の情報システムを、(1)デジタル庁システム、(2)デジタル庁・各府省庁共同プロジェクト型システム、(3)各府省庁システムの3区分に分類し直します。そのうえで、これらの情報システムに関する事業を統括・監理し、情報システムの標準化や統一により相互の連携の確保に取り組みます。

 また、デジタル庁は国の情報システムに関する予算の権限を持ち、各府省庁に配分して執行する仕組みを設け、政府全体の戦略に沿った投資を実施する役割を担います。2022年度政府予算の概算要求では5426億円を計上し、そのうち情報システムの整備・運用に関する経費は約5303億円(約98%)を占めます(図3)。このほか、デジタル領域の専門的知見を持つ人材の確保や育成、マイナンバーカードの利便性向上をはじめとするデジタル社会に必要な共通機能の整備・普及に関する経費なども要求しています。

図3●デジタル庁の2022年度(令和4年度)予算概算要求の概要
図3●デジタル庁の2022年度(令和4年度)予算概算要求の概要
出所:デジタル庁「令和4年度 予算概算要求・機構定員要求の概要」(2021年9月)(https://cio.go.jp/sites/default/files/uploads/documents/digital/20210831_budget_01.pdf)
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