報告 職員端末はインターネット側に移す
小室 彦三氏
茨城県 政策企画部 情報化統括監(CIO)

 茨城県の小室彦三CIOは、セキュリティ強じん化後の働き方改革のIT施策を報告した。2017年4月の強じん化で、職員端末はLGWAN系に置き、インターネットは仮想環境で利用中。インターネットからのファイルは無害化してLGWAN系に取り込むが、煩雑との意見が出てきた。「煩雑な操作は何かアンケートした結果、Webサイトの印刷、添付ファイルの開封、Webからのダウンロード、ファイル無害化などが挙がった。無害化は99%が処理が遅いと感じていた」(小室氏)。

 そこで、応急措置として18年度に自動無害化機能付きのインターネット閲覧専用端末を300台導入。19年度には職員端末をインターネット系に移し、インターネット専用端末はLGWAN専用端末に流用する計画だ。「インターネット側に職員端末を置いている京都府や広島県にヒアリングし、利便性が高いと判断した」(小室氏)。

 Web会議やペーパーレス会議の導入も進める。「まず共用会議室など40カ所に無線LANを整備し、端末1000台分を無線LAN対応の軽量PCに更新。全職員にWeb会議アプリ、50人分の会議主催者用ツール、貸し出し用カメラなども導入する」(小室氏)。

 10人強で試行中の在宅勤務は200人に拡充する。モバイルワークは、薄型PCを100台、タブレット150台、LTE対応のモバイルルーターを250台導入し、職員に貸し出す。「土木事務所や保健所から会議だけのために県庁に来るようなケースを減らしたい。17年度実績で10%台の電子決裁利用率を18年度中に100%にする目標を達成するためにも必須」(小室氏)という。グループウエアをSSL-VPN上の画面転送でモバイル環境から利用できる仕組みも100ユーザー分導入する。

 小室氏は「生産性向上の観点から、幹部より現場職員が優先。セキュリティは利便性とのバランスを考えた。いくら強固にしても破られることがあるという前提に立ち、早期検知と迅速な対策を心掛けたい」と述べた。