職員意識や財政課との調整に壁

 計画の策定に向け庁内にも課題がある。千葉県の総合企画部政策企画課の田下健一郎ICT戦略班長は、「企画部門だけでは無理と考え、各事業部門の主管課から人を集め戦略的活用部会という検討組織を作った。会合を開いて大きな課題と感じたのは、紙文化で過ごして来てICTで仕事のやり方を変えていく意識が非常に弱いこと」と指摘した。

田下 健一郎氏
千葉県 総合企画部 政策企画課 ICT戦略班長

 これを受けて富山県の半田氏は、「当県は電子申請や電子決裁の利用率が低迷している。システムが使いにくいせいだと言われるが、個人的には紙文化から脱却する必要があると思う。公務員の意識改革をどう進めたらよいか」と投げかけた。

半田 嘉正氏
富山県 経営管理部 情報企画監

 内閣官房の浦上氏は、「原課からの苦情もあるし、根本的な意識の低さはあるだろう。ただ今の若手職員を見ると、複数のモニターを見ながら法案を作成したりしている。苦情はしっかり聞いて、若手などICTに前向きな人を応援して引っ張っていくのがいい」と助言した。

 このほか、計画を策定済みの北海道、滋賀県からは、KPI策定や施策推進に関連して、予算を所管する財政課との調整が大きな課題になるという指摘があった。