講演 第四次LGWANで自治体の利用は拡大する
伊駒 政弘氏
地方公共団体情報システム機構(J-LIS) LGWAN全国センター システム部長

 「LGWAN接続の冗長化や回線速度の向上、LGWAN網全体の可用性とセキュリティの向上により、自治体がインターネット接続系で実施していた業務をLGWANへ移行したり、LGWAN-ASPを新規に調達したりするなど、利用の拡大が見込める」─。LGWANの運用を担当するJ-LISの伊駒政弘LGWAN全国センター システム部長は、2019年4月に稼働する「第四次LGWAN」の特徴や可能性について講演した。

 第四次LGWANでは、現行の全国NOC(Network Operation Center)と東西POI(Point of Interface)の機能を統合し、東西2拠点に「セキュリティゲートウエイ」を設ける。政府共通ネットワークとの接続は2カ所となり、冗長構成とする。LGWAN網も、ソフトバンクとKDDIの回線で冗長化する。

 各自治体との接続方式には、従来の都道府県ノード経由に加えて、直接接続方式とハイブリッド接続方式を追加。都道府県ノードとの間の回線は、現行の10倍の最低100メガビット/秒の帯域を確保し、300メガまでは1週間くらいでルーター設定変更だけで拡張できるようにする。オプションで最大900メガまで対応する。

 セキュリティ面では、政府共通ネットワークとの通信だけに適用していたSOC(Security Operation Center)による監視を、すべての通信へ拡大。不正な通信をIDS(侵入検知システム)で検知し、IPS(侵入防御システム)で遮断する。

 LGWAN経由でのパブリッククラウド上のSaaS利用については、現在「ぴったりサービス」「子育てワンストップ」など府省が構築するサービスに対し、特定のLGWAN-ASPサービス経由で接続できる。伊駒氏は「現状では、インターネットからLGWANへファイルを受け渡す際には、テキスト化や画像化などの無害化処理が必要で、データをそのまま提供できない問題がある。今後サービスの需要・供給の増加が予想されるので、総務省が2018年度後半に出す検討報告に期待したい」と述べた。